僕らの色彩

空想さん

小説

379文字

読んでいただけますと幸いです。

気が狂ってしまった友人を弔うことにした。
そのために全員を集めることにした。
みんな大学や仕事先を休んですぐに集まってくれた。
その友人もたいそう喜んだ。
その友人は気が狂ってしまっていたので、
「久しぶり」「元気だった?」「会えて嬉しいや」「また遊べるんやね」「あの頃みたいに戻れるかな?」と言っている。
僕らは答える言葉を持っていなかったのでそそくさと土を掘った。

その友人は深い穴の底で、僕らが降りそそぐ土を被さりながら「こんなに深い穴は久しぶりだね」「あの頃を思い出すね」「また遊べるんだね」「学校生活楽しかったね」「やっと喋れるようになれたし!」と言っている。
その友人の姿が土で見えなくなり、僕たちは一心不乱に土を足で 固めはじめた。
その友人はまだ喋っている。

「やっと喋れるようになったよ!」

僕らは気が狂ってしまった友人の声が聞こえなくなるまで笑って待っていた。

2021年9月30日公開

© 2021 空想さん

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