冬が来て、春がきた。 ――お鶴さんとおっ亀さんと、お手引き合せて観音へ参る 騒がしい春になっても、やえは僕の布団にもぐりこむことをやめず、次第におかみさんもそれを咎めることをやめてしまった。僕も…
千葉県銚子市まで自転車で行ったのはこれまでに二回で、これは初めて挑戦した日のことを書いたものです。下調べをあまりしなかったせいか、鳥居の存在はまったく知らずに見つけたため、より印象に強く残りまし…
※2016年10月分合評会作品。
私には霊感がある。長らく養護教諭をしているのだけれども、この学校には生徒たちの集合意思のようなものがあって、生徒たちが廊下に三人も集まると、彼女たちの集合意思が薄い紗のような膜として見える。攻撃…
合評会用。 お金よりも、ほかの作品と触れ合いたい、異なる新しい価値観に出会いたい、と思って参加しました。
学園内ヒエラルキーって、ときにこういうふうに崩壊するものじゃないか。一人の女子の登場がきっかけだったり。2016年10月合評会用作品。
山梨県北都留郡小菅村にあるキャンプ場を目指した時のことを詩にしました。まだ雪が残っていましたが、道はわりと走りやかったです。山の景色に身も心も洗われるような気分になりました。
ファンタジージャンルです この小説の1番の強みは、「未来への不気味さへの暗示」であると思います。 まだ未完成ですが、更新しますので、どうぞよろしくお願いします。
八王子市から相模原市までの間にある大垂水峠を自転車で走った時のことです。台風が迫っていてなかなか思うように走れませんでしたが、おかげで発見もいくつかあり、良い体験でした。
府中市にある大國魂神社で参拝した際に、偶然居合わせた流鏑馬のことを思い出しながら書いた詩です。桃の市の名は「小金井百一話/星野進一著」を参考にしました。
たまたま通りかかった経堂にある果物屋で、目玉の梨に見事に釣られました。店名は忘れてしまいましたが、なかなか印象深い店です。
八王子市上恩方町にある童謡作家の墓です。中村雨紅は宮尾神社の三男として生まれたため、神社の境内には石碑があり、墓も入口に置かれました。本名は高井宮吉なので墓碑は高井家之奥津城と刻まれています。
その名のとおり長瀞のことを書きました。渓谷では変成岩を見ることができることから「地球の窓」と呼ばれ、日本地質学の発祥地だそうです。
板橋区にある赤塚諏訪神社のこぶ欅を心の支えにした詩です。ほぼ実話をもとにしていますので、所々でちょっと生々しいですね。
実際にある通りで、平林寺へ行ったことがある人ならば、ほぼ通ったことがあると思います。情景を主軸にした表現でどこまで詩になるだろうか、と今回も少し実験的になりました。しかし桜というのは、人に根深い…
川の水が引いたのは三日後だった。 僕たちがせっせと舟の泥をおとしている時、やえはおかみさんに手を引かれて茶屋にやってきた。やえは妙な顔をしてしきりにきょろきょろとしている。そのうしろから背を丸め…
石神井公園にある三宝寺池で見たカワセミをイメージしながら書いた詩です。実際に何度か見つけ、飛び跳ねるように喜んだのは良い思い出。やはりあの鮮やかな青と橙色は奇麗で目を引きますね。
伏見通りの暮時の桜が奇麗だったな、と冬を目前に思い出しながら書きました。無骨な詩でして、感情も控えめにしたので、どこか寂しげな印象になったかもしれません。