投稿一覧破滅派 4,143件

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  1. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第16話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,254文字

       (第16話)      「大葉」で、久しぶりに女神と会った。    もっとも会ったからといって話をするわけでもない。知り合いでもなんでもないのだ。単に見かけた、という程度だ。    その日…

  2. でぶでよろよろの太陽 (9章 の3) でぶでよろよろの太陽 / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,229文字

       (9章の3)      わたしは結局独身のまま30代を通り過ぎた。あの時に思い描いた年齢をとっくにすぎているのだ。しかしそれが、どうも実感としてわかない。    現在のわたしは、もう40代…

  3. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第15話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 3,886文字

       (第15話)      1冊分を書きあげた依本は内田に送った。    デビュー時には、直接手渡すか、書留で送るかだった。それが今や、メールに添付するだけとくる。レトロな感覚を持つ人間として…

  4. でぶでよろよろの太陽 (9章 の2) でぶでよろよろの太陽 / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,597文字

       (9章の2)      バスがやってくるまでにかなり待たされた。これはわたしが、「バスがすぐに来る」と念じなかったからだ。田舎のバスは本数が少なく、長く待たされるのが当たり前なのだ。特に念…

  5. 死角の素描 小説

    • 十丸早紀
    • 6年前
    • 10,002文字

    一行で済むことをったく長々長々長々長々もう勘弁してれ〜〜。嫁その他〜、愛人含む〜。ていうかもれなく全世界〜。アベンジャーズ含む〜、亜種含む〜。インテリジェンスくれ〜〜〜。

  6. この国で生きるには俺達はまとも過ぎる 小説

    • 小説書き123456
    • 6年前
    • 36,681文字

    平凡な青年だった『俺』はとあるきっかけにより合法ハーブと出会う。 自分達の世代を『奴隷の世代』と揶揄する『俺』は自殺しないためにも暴走しないためにも合法ハーブをするようになった。 やがて鬱病…

  7. 始まりの始まり 俺の家には悪魔と妖怪が住みついている。 / 小説

    • 蒼井 紅
    • 6年前
    • 2,271文字

    一人暮らしを決心して、安いという理由だけで訳あり物件を引っ越し先に選んだわけだが、それがとんでもない訳ありで……。 悪魔と妖怪が住むアパートのほのぼのドタバタ劇。

  8. 手の中の蝶 フィフティ・イージー・ピーセス / 小説

    • 藤城孝輔
    • 6年前
    • 2,137文字

    作品集『フィフティ・イージー・ピーセス』収録作。

  9. ガソリンスタンド フィフティ・イージー・ピーセス / 小説

    • 藤城孝輔
    • 6年前
    • 2,058文字

    作品集『フィフティ・イージー・ピーセス』収録作。第137回時空モノガタリ文学賞入賞。

  10. でぶでよろよろの太陽 (9章 の1) でぶでよろよろの太陽 / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,123文字

       (9章の1)      わたしは、駅に行きたくなった。鄙びた温泉街の、単線の小駅。一日にたった数本だけしかやって来ないローカル線。そんな駅を味わいたかった。    乳母車を押している主婦に…

  11. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第14話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 1,976文字

       (第14話)      駅で内田と別れた依本はぜんぜん呑み足りなかったので、「大葉」の暖簾をくぐった。    いつもの壁際がうまい具合に空いていて、落ち着く場所を確保できたことに満足する。…

  12. でぶでよろよろの太陽(8章 の3) でぶでよろよろの太陽 / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,835文字

       (8章の3)      田んぼの向こう、遠くに稜線がある。しかし黒い雲と繋がり、稜線との境目がなかなか判別できない。凝視して、多少薄く見えるところから雲だと、かろうじて分かる程度。雲は昼間…

  13. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター)第13話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,437文字

       (第13話)      3日後の夕方、内田が進捗状況を確認しに来た。    すでに3分の2まで書き上げている依本は、内心の得意気を隠しながら、プリントアウトした原稿を渡した。    しかし…

  14. でぶでよろよろの太陽(8章 の2) でぶでよろよろの太陽 / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 1,690文字

       (8章の2)      こんなにも感覚や意識がしっかりしている世界が夢だというなら、もしかしたら、現実の世界だって夢なのではないだろうか。わたしは自分の末に、一縷の希望を持った。このあと間…

  15. でぶでよろよろの太陽(8章 の1) でぶでよろよろの太陽 / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,499文字

       (8章の1)      わたしはずっと歩いている。「汗よ乾け」と念じていないので、全身汗まみれだ。この時代のシャツは吸水力が悪く、流れ落ちる汗でパンツまでもベトベトになっている。    小…

  16. でぶでよろよろの太陽  (7章 の4) でぶでよろよろの太陽 / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,121文字

       (7章の4)      わたしはまた、ふと思いだす。以前に一度、夕日を見つめていて思ったことを。    もしかしたら自分は死ぬとき、夕日を見たくなるのではないだろうか。きっと死ぬ間際になっ…

  17. 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) 第12話 影なき小説家(ペイパーバック・ライター) / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,649文字

       (第12話)      謎の人物は伝説も生まれやすい。詠野Zにもいくつか噂があったが、その一つを抜き出すと、このようなすさまじいものだった。    それは詠野Zが、まるでタイピストが原稿を…

  18. でぶでよろよろの太陽  (7章 の3) でぶでよろよろの太陽 / 小説

    • 勒野宇流
    • 6年前
    • 2,249文字

       (7章の3)      翌日、点滴注射を受けているときに沢田が来た。腕の血管に取り付けた管にセットした大型の注射器を、医師が親指でゆっくり押す。赤味がかった液体が管を伝ってわたしの中に入っ…