終章です。 海にはご都合主義的な快楽があります。おつかれさまでした。
警備員ルシ・フェル樹と作家志望の女の子ペニー・レインが交わす書簡体小説。ペニーが提唱する「クジラに飲まれたヨナ」に関する異説とは。
ex. 秘密のアッコちゃん[TM]
亜熱帯化するこの列島に、サムとマルタが、仲良くふたついっぺんにやってきた。あいつらは並みの台風じゃあない。
宗おじさんは恐るべき禁忌を犯して生き残っていた......そして、「書き改め」を終えたFは、血のことに関する恐るべき秘密を明かす。壮大なスケールで描く海洋メタフィクション、ついに完結。
多くの命を失いながら、避難艇は太平洋をさまよう。語り手の種村船長を襲う死の影。彼が力尽きる直前に見た悪魔のような光景とは。壮大なスケールで描く、海洋メタフィクション。
たくさんの想いを乗せた海光丸が沈没し、避難艇で海上を漂う松永ら一行。容赦のない飢えと乾き、そして荒れ狂う気候が彼らを襲い、一人、また一人と命を落として行く。彼らを襲う絶望の中、一人の怪物がゆっく…
海の藻屑となった海光丸。小さな二隻の避難艇とともに太平洋に放り出された松屋汽船一行。やがて彼らはわずかな可能性にかけて、途方もない距離を進み始める。しかし、激しい波に揺られながら、飢えがゆっくり…
ついに休暇村事業を諦め、日本へと向かう松永ら一行。パラオから一度も寄港せずに神戸へ向かうという無謀な船旅が始まったが、太平洋の亡霊が彼らを飲み込んで行く。大正時代の太平洋を舞台にして、少しずつ「…
失敗しつつあった航海を甦らせようとして奔走した種村も、ついに「地球村」事業と松永宗光への失望を抱くようになる。その彼に一抹の救いをもたらしたのは、一人の女だったが、その希望もまた潰え、松永は冷酷…
順調だったはずの船旅に、松永宗光が暗い影を落とす。慎重を期さねばならない外洋航海では、ちょっとした気の緩みが命取りとなるのだ。そのことを知る種村船長は、松永たちを諫めるのだが、一向に収まる気配は…
太平洋には亡霊が出る――性格の悪い語り手Fが織りなす新しい小説は、これまでの宗おじさん像を覆す物語だった。メタフィクション海洋冒険小説は、種村船長を語り手に据え、新しい様相を帯びていく。
性格の悪い語り手Fは、ついに宗おじさんの秘密へと至る。自らの「血のこと」が汚されることすら厭わないFは、弟子DDに向けて、これまで自分が描いてきたすべてを覆す秘密について語る。
小説を書くとは、いったいどういうことか? 性格の悪い語り手Fは、そんな問いを弟子DDに投げかける。インチキ手品師呼ばわりされることを厭わない彼が、自らの書いた小説「方舟」に下した評価とは。
多くの命を失いながらも、宗おじさんら一行は最後の希望を求めてあがく。海洋冒険小説はやがて幕を閉じ、驚くべき展開が……。
種村船長は死んだ。深い絶望が宗おじさんを包み込む。次々に死んで行く乗員たち。ついに3名となった彼らを待ち受けているものはわかりきっていた。しかし……
はるか南洋まで旅立った「宗おじさん」は、「地球村事業」の手ごたえを掴みながら、帰国の途につくが……。 性格の悪い語り手Fが描く小説はその加速度を増してゆく。傑作メタフィクション。
ついに宗おじさんは南陽群島からの帰路についた。強い決意を秘めた旅路は、成功への予感を秘めて終わるはずだった。しかし、ほんの小さな過ちが、大きな災厄を呼ぶこととなる。宗おじさんら一向を待ち受けてい…
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