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ダイヤモンド

ほろほろ落花生

宝玉に対する人間の賛と虚妄の文飾をはき違えるものがいる
玩味できないとはつまり文学的不能
01

タグ: #対談 #童話 #純文学 #自由詩

459文字

不壊ふえにして
 壊なるもの

得難きにして

得易きもの

とおらかにして

濁りに徹するもの

血液にして

糞尿たるもの

灰燼かいじんにして

金剛なり

よろこびにして

かなしみこきまぜしもの

そは

白濁にして

純真なり

怒りにして

篤実なり

夢寐むびにして

天狼なり

甘きにして

頑迷なり

我は君がことはりをいかにせむ

純潔にして

裂帛たるもの

吸血にして

吸材なるもの

反魂はんごんにして

ニンゲンなるもの

万物の透露にして

遮断なるもの

めいにして
 不明ふめいにして

堅固として

柔弱にして

固陋ころうにして

あきらめつつ
 奪命だつめい

人間じんかん

つひに桃李たるもの

おもひにして

正体なく

君は我をたぶらかさむ

おもひなき身のおもひもて

我をかみ砕くもの

裁断しつつ

縫合するもの

流れゐづる生き血にして

雷鳴

世に脳漿は飛び散るが

意に介さず

法は清まれど

意に介さず

邪は増すれど

意に介さず

そのみめに

あるひは草木そうもくさへうらやみ

天なる父をものろつたとか

すももはかろきおののきに

の酸をのろひ

桃はかいな組み

彼のかんをのろつたとか

獣はその放埓ほうらつを諫められ

ふかく恥じ入つたとか

乙女おとめはその貞淑を

差し出したとか

しこうして

またしかりにして

酸はなく甘はなく

呪も理もなく

地上また天の顧慮から果て遠く

また遠く

© 2024 ほろほろ落花生 ( 2024年10月19日公開

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