夢遣わせ身では翼なく、背筋に落ちゆく頭に、こうして空虚な器では灯らせる魂を。描き見る、真鍮の扉もいない。意味も理屈もない獣道を。ここに脱出不能。その将来、新芽が真実を伸ばしている。
橙色の大聖堂までの小径は鍵盤から、遠くから記憶、遥かどこからか抜け落ちた昨日と明日をつなぎ合わせ だとして、富んだ地、ひとつぼし 干からび項垂れ、ほど数え終わる馬鹿者の、私としたばかりだった。
無線から返信『濃霧』どんなふうに最下層に一羽、と腰掛け『自由』と詠んだ、地球色、塩分過多。荒々しく唸る海を一瞬忘れさせる 街はまだ夏の香りが漂い 青々とした草原が夕暮れになったばかりだ。
ただただ描ききれないのか、丸は斜めに角の立つ、こんなにも走り抜け。火山灰の新月は裾を癒着している。から、うつくしいのか。面にあたる花園の精霊は罪人と受け止め、垂直に否定する。
どうせそのうち揚花火。タイムマシンから雑音がする。
ひぐらしと地上でなく本物の愛を、蹴散らすこともなくただそこにある。
展と転の真にはいって架橋は細くにぶくわらいながら、光芒天頂彗星、翠のフミの難くなること、よほど『うたかた』は しつこくならずに 救ってあげられたのに。とひたすら、夢ならば。
(殺伐と火を焚べられた、錠に絡まる我が子、どこか見つけている。)
フラクタルの雷雲は軟こ賢い、千里眼でも手品でもないから、ただそれじゃ、かげもかたちも左隣の。最終列車の歪んだ窓からぬるく投げた、小糠雨ひそやかに、と。
ふとった時間だけが幸福でありますように 祈りにも願いにもならない、無駄骨を汲み逢わせた銀の舟を、編む。
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