確かな感触を覚えてる。
あの風船が割れるような感触。
あの空間が歪むような感触。
あの空に睨まれるような感触。
その感触は今もべっとり
油みたいに張り付いてる。
罪悪に睨まれるあの空間は
もう思い出したくもない。
ごめんよ母さん、僕は人じゃなくなったんだ。
もう一度人になりたい。
でももう無理なんだよね。
突発的で、誘発的で、偶発的で、依存的なあの感触は
もう思い出したくない。
もうやりたくもない。
でも
やりたい
やりたい。
やりたくなった。
なぜか僕の罪悪が、
やりたいと叫びだしちゃった。
あの感触に再び会うために。
歩いているこの町を。
僕の故郷のこの町を。
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