「星」の中を「僕」は、駆け抜ける……
下を見ると、「街」の灯りが、さよならを僕に今、告げているようだ。
この車は、――星の彼方――に向かって身を進めている……
一人、女性がいる。
後部座席にいる。
だが、息は、してない。
彼女は、死んでいる。
僕が、殺したのだ。
地上で。
この手で。
首を絞めて。
彼女の最後の言葉は、「私を星の彼方へと連れてって」ということだった……
だから、そして、この車に乗せ、そこへと向かっているのだ。
「星」の灯りが、窓の外をすり抜けた。
彼女は、横たわっている。
完全に僕のものになった彼女を星の彼方へ送り届けるんだと、僕は、胸に誓った。
窓の外を「星」が、どんどん流れてきている。
もうすぐだ……
どこまで来たかな……
ミラーで彼女を見ると、優しく微笑んでるように見えた……
完全に僕の支配化に置かれた彼女の身体は、冷たく、まるで、幸せな夢を見ているような……温かみが、あるように見えた。
僕は、車を止め、後部座席に行き、彼女の身体を抱きかかえた。
そして、kissをした。
彼女は、確かに死んでいた。
今、それを確実に感じた。
僕は、ドアを開け、彼女の身体と共に流星群の中へと身を投げた……
――連れてってあげるよ――
――一番居心地いい場所へ――
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