星の彼方

GLASS

514文字

殺した「愛人」を、彼女が望んだ所へと送り届けようとする、「僕」、の「詩」

「星」の中を「僕」は、駆け抜ける……

下を見ると、「街」の灯りが、さよならを僕に今、告げているようだ。

この車は、――星の彼方――に向かって身を進めている……

一人、女性がいる。

後部座席にいる。

だが、息は、してない。

彼女は、死んでいる。

僕が、殺したのだ。

地上で。

この手で。

首を絞めて。

彼女の最後の言葉は、「私を星の彼方へと連れてって」ということだった……

だから、そして、この車に乗せ、そこへと向かっているのだ。

「星」の灯りが、窓の外をすり抜けた。

彼女は、横たわっている。

完全に僕のものになった彼女を星の彼方へ送り届けるんだと、僕は、胸に誓った。

窓の外を「星」が、どんどん流れてきている。

もうすぐだ……

どこまで来たかな……

ミラーで彼女を見ると、優しく微笑んでるように見えた……

完全に僕の支配化に置かれた彼女の身体は、冷たく、まるで、幸せな夢を見ているような……温かみが、あるように見えた。

僕は、車を止め、後部座席に行き、彼女の身体を抱きかかえた。

そして、kissをした。

彼女は、確かに死んでいた。

今、それを確実に感じた。

僕は、ドアを開け、彼女の身体と共に流星群の中へと身を投げた……

――連れてってあげるよ――

――一番居心地いい場所へ――

2010年12月14日公開

© 2010 GLASS

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