アソ・シ・ルヒヨの講義。

巣居けけ

小説

1,593文字

電話口の女はそんなふうにはぐらかしながらおれの頭頂部のことを笑ってくる。

どのような転覆が放送電波に影響を及ぼすのか。そもそも組織の階段とはどこにあるのか。それは私が、ソリシロイドという国家機密の財団が発行している電文を読んでいた時に発見したものだ……。さらに精密かつ大胆に解読すれば、それは精密機械の中に時折はさまっている歯列の描かれたただの紙であることを示している。私はこの電文を必死に解読した。さらに飲み込み、ついでに瓶の中の万年筆に浸した。そうすることで新しい組織の壊滅を願い、システムを解体する要素を見出した。

そして九十年、さらなる躍進と薬剤師の獲得に努めた……。おれは高台のような白色の容積ではない……。組織とは、固体ではないのだ……。

私はさらなる電話を拾い、手垢を知らないパイプオルガンの部屋にたどり着いた。そこにはいくつかの椅子が敷かれ、さらに上から百足を模した巨大なスナックが降り注いでいた。私は部屋の隅に置かれた電話を掴み、すぐに受話器に話しかけた。
「もしもし、ここはどこですか?」
「アソ・シ・ルヒヨの大学……」

電話口の女はそんなふうにはぐらかしながらおれの頭頂部のことを笑ってくる。おれは勢い良く受話器を置くと、大胆な風上に書き上げたばかりの書類を挿入して受付を完了する。

なら、五人の清らかな大学生を今すぐ中退させろ……。さらに降り注ぐコンピューターに唾を垂らせ……。すみやかにやるのよ? おれはいつでも見守っているし、看護婦の彼女の歯列の中で昆虫食を徹底しているのよ……。

腰痛がすぐにおれたちを包むはずだ……。講義の中で成長してから心理学に精通する……。さらに向こうからやってくる風……。「え、二等兵に向かうって? それは同年代だよ、カルチャー……」

そして新しい講義に向かった青いシャツの男が教壇に上がって指揮棒を振るう……。おれたちは新人の登場に驚きながら木炭の破片を口に入れて噛み砕く……。
「まるで精子じゃないか! 叔母の容態は? それとも手錠の中の鉄の風味ですか……? さらに新緑じゃないか!」すると男は組織を中断して、この教室の最も高温な位置にチョークを投げて第三の生徒を投げる……。さらにマイクを持ち出して再開する。「おれは緑茶を飲んでる老人に蹴りを入れてから宙がえりで蛙に帰ったことがあるが、メイド喫茶に紅茶が無いことを怒ったことがある……。数日の天気の予報を外したことが性行為のきっかけになったし、土地の取り合いや炊飯器の中身の争奪戦に参加したこともある……」祭壇の中の翻訳会議……。それでも講義は続くのかどうか……。「おれたちは番号で呼び合う歴史的な仲だけど、数学の授業で困ったことが起きたんだ。なんだと思う? おれたちの掃除用具、だ……。まあいいだろう? こうして正座をしながら話を聞くこともできるし、車の中でハンバーグを啜ることもできる……。最後には肉片を投げ出して木登りに送還するんだ。

おれたちは透明なカプセルと鼻の陳列された雪国にセメントミルクを垂らしたんだ。んん? どうした? ああ、そうか。おれは理解と共に新しいトロフィーを舐めたし、そうすることでお前の新しい理解を知ることができたんだ。おかしいだろ? 理解を理解、だ……。ところで相棒、勇ましくて愛らしいおれの講義のお供よ……、おれがどうやってここまで来たのか不思議に思っているな?」そこで男は一旦指揮棒を机に投げて、最前列の女を指さして、ドロップキックの真似をする……。講義室が揺れ動き、後方のメスシリンダーがガタンと音を立てて落ちる……。
それの答えは簡単だけど、フライパンのような黒色が必要になるぜ? さらに言えば、弓のしなり具合がおれに突き刺さる時、赤色のボンタンが飛んでくるぜ? どうする? おれは散歩に向かうけど、どうやって金切り声が発生するのか気になるんだろ?」
「まったく無価値で無頓着な男だよ、君は……」

おれは事前に配られた資料を投げ出してからその講義室から出た……。

2023年2月11日公開

© 2023 巣居けけ

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