さらにおれたちはデパートの中で銃撃戦を開始する。山羊たちが薬莢の代わりに飛び散り、大理石の硬い床に弾けて音を立てながら消滅していく……。おれは全ての人間の耳介を噛み砕いてから出入り口のタイム・マシーンにソフトクリームを投げて逃亡を開始する……。
「おい! そこで何をしている!」と誰かが誰何している……。複縦する声の網を潜り抜け、おれ『たち』の注射器の中からスナックを取り出す音を演出する。おれはやはりとんかちのような重みのある蝋燭を舐めてから、刑務所とカフェテリアの違いを考える。すぐに答えが数式として出てくる。
おれは撃ち終えたばかりの銃身にベーコンを巻き付けてサンドイッチを作る。
「コンパクト・ダービーか?」
「消耗品かもしれないな」
おれは彼と別れてから朝日を浴び、こまめに広告代理店を破壊し、焼けている味噌汁に豆腐を追加で挿入してから自分だけの最終実験に到達する……。「君の演技力なら十分だろう」
おれは軍事教育の中に自分の身を投じていた時のこと思い出してからコンビニエンスストアに出向く。さらに右手に添えたコピー機に飛行機の模型を挟み、友人に連絡をしてレッカー車を頼む。入力に手惑うほどの太い指たちで作る揚げ物や冷蔵庫の奥の探索。
「臭いだろ?」
「い、いいえ……」震える声で教室を揺らした。
おれはスパゲッティ職人を信仰している会社に仕込みを入れる。そして自分の歯列に針を入れ、数字のような不確かで冷たい無機質に頬ずりをする……。「そうか! おれは百足だったのか……」
約束の肉と机に乗ったバラード……。おれ『たち』だけの集合体……。消火栓と危害だけだった学級……。「『おれ』とは何なんだ……」
そしてやってくるレシート咀嚼界隈。特別な警備の鉄棒と黄色い魚たちによる回転力学……。「そんな学問おれは知らないぞ」と学会の男たちが言っている……。おれはそんな彼らの尻に注射器を挿入して朝日を迎える。
珈琲で臭くなった口。四足歩行の酔っ払い親父。兵隊嫌いの山羊とドラック・ストア。最低限の身支度や残飯処理のプロフェッショナル。数学者、国語迫害者、保健体育の専門家、バラード調律師、吹き矢で死んでしまった商人と彼の一番客、医学者まがいの麻酔技師、レントゲン・マニア、洞窟探検家、蟻の巣支配人、都市開発部部員。
「あんた、それしか服持ってないのかい?」
「答えは、『イエス』だ……」いつかのバラードが蘇って消えていく……。
おれは自分の頭の中で育っていく比喩表現に慄きながら街の角で出会った別の商人と背比べをする……。
「いいか? おれは南を嫌ってる。だからキュウリはおれに振り向かないし、お茶を食べることもない。おれは自分の脚が密かに降下してるのを知っているし、自分の肺の中に町があるのも知っているんだ」
「街じゃなくて? なら示してみろよ……」
「ああ……。
『母さん! おれの今日の晩御飯は?』
『あんたは今日何も喰うな!』
『そんな! ひどいや……』
そこでおれは自分の身体から栄養が抜けていくのを感じながら、砂漠のような町と町に酒を入れる。すると母親が直立のままこちらに向かってきて、おれの頭を叩きながらしゃもじを舐めて行くべき道を示してくれる……。
『あんたは将来立派な警察官にならなくちゃいけないんだよ……』
『それがアンタの昔の夢だったんだろ? 自分で叶えられなかったからって、娘に勝手に託すなよ……』
『まあ! なんて子!』と叫びながら母親はおれの右頬に頭突きする。
『痛い! 痛い! 痛い!』
おれは定例会議のように三度叫ぶと、そのまま後方に倒れて駄々をこねる。
『全く! どうして君はいっつもそんなふうに、屑らしいことしかできないんだよ……』
『すまないよ母ちゃん……』おれは駄々を止めてから仰向けの状態で母親のことを眺める。
すると母親が右手のしゃもじをおれに投げてくる。おれは自分の脳天にアスファルトのそれが直撃するのを感じながら静かに両目を閉じた……」
そしておれのターンがやってきた……。有機物の神妙のターンだ……。すでに崩壊している朝日のように、放射線状にひびが入っているおれのコートに、亀のような音を付け足して、眼前に迫る、男『たち』に唾を飛ばして劇を再開する……。
「『百足』たち……。か……。おれは席から立ちががると、すぐに北海道のように巨大な聖地を目指して進む……。『注射器だ……』
『さらに進むことのない滑車の油と勇ましい刀を作る腕前の男たち
……』おれは自分の席が随分遠くになったことを実感しながら教室を眺めてため息を吐く。(ここでも男『たち』なのか……)」
「終わりか?」
「いいや……。まだだっ……『そして百足の大群がやってくる……。おれたちは消火栓を手に持ちながら彼らの団結力に魅了される予定を建設する』
『お母さん! どうして彼らはあんなにも昆虫的なのぉ?』
しかし母親は息子の横で飛ばされてきた消火器に激突し肉塊になってしまう。
『ママーッ!』
少年が泣き叫びながら地面に手をついているぞ……。ほら、少年愛好家の君たちは一斉に動き出して彼の膝を舐めるべきだ……。『警備員が足りないんだけど……』
『我慢しなさい! 今月はそれでやりくりしなくちゃいけないの!』
『そんなぁ……』
消火栓の息子たちががっかりと肩を落としているぞ……」
「なるほどな……」とアングラな心持ちでコカインを吸い終えた男はよろよろと足取りを気にしながらおれの右目を見てくる。両方の目の眼力がおれの右目に集中し、耐えられなくなったおれは糸で引っ張られたかのように後方に倒れる。
男がおれにのしかかってくる。そしておれの分厚い唇にキッスを落としてから、小声で「おれの勝ちだ」と呟いて去ってしまう。
おれは初めての感覚に胸が躍り出すのを覚えて立ち上がった。
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