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舌たたたたたたたたたたたたたたたたたたた

タグ: ##イグBFC7幻の決勝戦作

小説

2,385文字

BFC7で本戦に行けなくて、で、それからちょっとしてから始まったイグBFC7でも、スーペリアが終わっちゃって。そのタイミングでしたかね。私、舌噛んだんです。

ローソンでハッピーチーズフェアっていうのがやってたんです。その時に『ソースたっぷり生パスタスモークチーズカルボナーラ』っていうのを買ったんです。本当はローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催の何か、サンドイッチとかおにぎりを買おうと思ってたんですけども、それで足しげくってことはないけども、結構ローソンに行ってたんです。でもいつ行ってもローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品は無くて。そこのローソンには。多分近隣中から来るんでしょう。この近所だとそこしかローソンが無いから。ローソン民が来るんだと思うんです。ローソン民はみんなローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催を知ってるでしょうから。店頭にポスターとかも貼ってますし。だから、ローソンに商品を運ぶトラックが来て、店員さんがそれを品出ししたらすぐに近隣中のローソン民はそこのローソンに集まると思うんです。で、みんな商品が並んだ横から、ローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品を買っていくと思うんです。私は、自分はそこまでローソン民ではないと思っています。家から一番近いコンビニはファミマですし。だから、ローソン民のローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品の奪い合いに参加すらさせてえなくて。競り負けるなんて、そんな生易しい感じじゃなくて。もう周回遅れって言うか。だから、いつも、いつ何時、いつ行っても、私が行くローソンには、ローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催の品は無いんです。一つも。一つも無いんです。かといって違う所のローソンに行くという発想もありませんでした。何故なら、近所にはそこ意外にローソンが無いからです。バスか電車に乗らなくては他のローソンは無いんです。

ローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催時期と同じ時期に、ローソンではハッピーチーズフェアを開催していました。ローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催の品を求めてローソンに訪れていた私には関係のない事でした。ローソンハッピーチーズフェア、ふーん。という感じでした。しかしいつ行ってもローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品は無く、だから、つい魔が差すと言うのか、つい、その時にローソンのハッピーチーズフェアの商品を見てしまったのです。ローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品を求めていた私にはそれまでローソンのハッピーチーズフェア開催品など見ていませんでした。目にも入っていませんでした。何故ならローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品を求めていたからです。ローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品を求めているのに、ローソンのハッピーチーズフェア開催品は関係ないでしょう。ローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品はローソンのハッピーチーズフェア開催品ではないのです。関係ないのです。両者は関係ないのです。ローソンからしてみたら、お互いに協力して、しあって、お互いを立てて行こう。という意図がある、あったのかもしれません。ですが、私には関係ないのです。欲しいのは、ローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品でローソンのハッピーチーズフェア開催品ではないから。

しかし、ある時、ある瞬間、見てしまったのです。ずっとそこにいたハッピーチーズフェア開催品を見てしまったのです。感覚としては「あ、ここにお地蔵さんが居たんだ。初めて知った」そういう感じでした。お地蔵さんの様なハッピーチーズフェア開催品。いつ行っても無い、居ない、ローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品。いつ行ってもある、居る、ローソンのハッピーチーズフェア開催品。ふと、魔が差す。いつ行ってもいないあの人と、いつ行っても居るこの人を比べてしまう。それで、それだから私は、ローソンのハッピーチーズフェア開催品である『ソースたっぷり生パスタスモークチーズカルボナーラ』を買ったのです。

『ソースたっぷり生パスタスモークチーズカルボナーラ』は平打ち麺です。フィットチーネでしょうか。レンチンしてかき混ぜてソースを絡めて食べるともちもちとしています。ソースはねっとりしています。失礼な話ですが、それを食べている時ですら私の頭の中にはローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品の事があったんだと思います。もちもちとした平打ち麺、ねっとりとしたパスタソース。頭の中ではローソン50周年記念の「盛りすぎチャレンジ」の追加開催品。そのうちに、食べているうちに、どれが自分の舌なのかわからなくなったんです。

そして舌を噛みました。思いっきり噛みました。驚きました。ねっとりとしたソースの絡まった平打ち麺だと思ってたそれは自分の舌だったんです。血が出ました。痛みがものすごくやってきました。とても慌てました。

舌を噛んで死ぬ。自死する。実家に帰る度に読んでいる『天は赤い河のほとり』にそういう人が居た。それを思い出したのです。

「今死んだら、BFCとかイグBFCがダメだったら死んだと思われるかもしれない」

やばいぞ。それはまずい。とても慌てました。舌先がちょっと千切れただけでした。

この話キャプション画像、ローソンの普通のカルボナーラです。この話を書いて、もう一回『ソースたっぷり生パスタスモークチーズカルボナーラ』買ってきて、キャプション画像にしようと思ってたんですけども、もう無くて。無くてさ。もう終わってんの?

© 2025 小林TKG ( 2025年12月5日公開

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