短編から長編まで、多彩なジャンルのフィクションが揃っています。破滅派らしい物語をお楽しみください。
其の四 郵便配達員は、たすきに掛けた大きな鞄から一通の封筒を取り出して差し出した。 「やっと、あなたのお手元に届けることができました」 「すみません、ドアを開けなかったのは強盗かもしれないと思っ…
家族という小社会がすべてだったあの頃への追悼の辞
警備員ルシ・フェル樹と作家志望の女の子ペニー・レインが交わす書簡体小説。ペニーが提唱する「クジラに飲まれたヨナ」に関する異説とは。
警備員ルシ・フェル樹と作家志望の女の子ペニー・レインが交わす書簡体小説。有名な「ノアの箱船」に隠された悲しき男のエピソードとは?
例えば銀座にある高級鮨店の鮨懐石、一番値が張るもので三万円 そして新宿にある超高層ホテルに週末一人で宿泊、美しい都会の夜景を独り占めにして二万七千五百円、約三万円 君と過ごす時間百二十分、指名料…
「私」はこれまで語ってきたすべてでは物足りないと感じる。そして、過去の記憶を羅列していくことによって「何か」へ辿り着こうと独白を重ねる。
「私」の追憶はやがて母と父の思い出に至る。いわく言いがたい関係の二人について私はこんな言葉を思い出す。「夫婦とは、お互いの悪行を果てしなく吸い込む不気味な沼のことだ」
僕はいつも思っていた、何故自分は人と違うのだろうと 母親はいつも僕に言っていた 「大丈夫、あなたの身体は他の人たちより、ちょっとマイペースなだけ」 マイペース、マイペース、大丈夫と、何回もそう言…
いつもいつも毎回毎回、お客様から奥さんの悪口を聞くのが最近辛くなってきた 「うちのなんかもうデブを通り越してマルだよ、マルッ!」 「マルって…?」 「丸いただの物体ってこと、ただの肉の塊だね、あ…
1人で大晦日を向かえるのってこれで3回目か…最初は気楽だなーなんて思ってたけど、3回目ともなると妙に寂しくなっちゃったなって思って… 「遊びに来てみたの?」 「そう、そしたらさー女の子って少ない…
僕がよく利用するお店がよく使うラブホテルにはポイントカードがあって、そのホテルを1回利用する毎に5ポイント貯まる仕組みになっている そこは200ポイント貯めると1万円分の全国百貨店共通商品券と交…
僕、六睦りつむくが船着場に住み着いたのは六年前、明治四年のことである。 人のいない朝方の桟橋に、僕は一人、ぼんやりと突っ立っていた。そして舟を出しに来た船渡しの男につかまった。 彼らは僕を取り囲…
第10話
(3章の3) 冷房がなく、衣類の質も悪かった時代。夏の夕暮れは、気だるい汗に覆われていた。どこにも逃げようがなかった。わたしは、ハンカチで絶えず汗を拭っていた。汗はそのままにして…
石原慎太郎さんの同人誌デビュー作『灰色の教室』を参考にしました。 『灰色の教室』のテーマは自殺ですが、私ならこう書くぞ!という小説です。 石原慎太郎さんと小説でバトルをする! ■石原慎…
日本最強の部隊・陸上自衛隊特殊作戦群すら、全滅させた「ワタシ」。 そして「わたし」と「ワタシ」は家族との、平穏で幸福な時間を取り戻した。 新たな、大いなる「否定」の始まりを予感させて…
コンプライアンスに配慮したフィクションです。作中の登場人物と実在する人物は全く関係ありません。太宰治の『走れメロス』を破滅的にアレンジしました。作者と作品はどういう関係性であるべきなのか、思うと…
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