短編から長編まで、多彩なジャンルのフィクションが揃っています。破滅派らしい物語をお楽しみください。
ある日、ホテルは閉まる。閉まったホテルから、人は、それぞれの場所へ、退室していく。それぞれの場所、というのは、家のことではないかもしれない。家でも職場でもない、もうひとつの、誰にも見られない、二…
舞台は大洗町。なぞの現象が発生する霧に主人公は初めて海を怖がる
「その免許、剥奪させて頂きます」
このおたんこ茄子なんて言わないでください
引越しの荷造りをしていると2004年の手帳が出てきた。手帳へのメモ書きから当時何があったのかがわかる。これも自分史作りには重要な資料となる。 手帳には2月20日の欄に「生子、乳がん。マンモグラフ…
投票日まで残すところ2日となった日の朝。早朝の駅頭活動を終えて冷凍庫のように冷えきった事務所内を石油ストーブ4台で暖めていると、「まだ折られだ!」と牛久から通う金井芳雄が強い北関東訛りで叫びなが…
電車が北斗線印旛駅に着くと、夜が明けたばかりの仄暗い冬の空が広がっていて、上空に薄っすらと漂う筋雲が氷点下の冷気を吐き出しているようだった。駅頭での早朝演説時間まで20分ほどあるので、北斗線ホー…
「刺絡(SHIRAKU)」 1. 桟敷蓉子(さじきようこ)はK市にある高邑(たかむら)医院で刺絡治療を受けていた。刺絡とは皮膚と皮下の静脈を僅かに切って瀉血させる東洋…
恋愛っぽく魅せるのはキャバクラ嬢のお仕事で、風俗嬢のお仕事っていうのは恋愛を魅せるというよりも快楽を与えるものだと思っていたから、お客様に「快楽」ではなくて「恋愛」を求められてしまうと、かなり面…
塾を去ろうとしている教え子の心を取り戻すために腐心していた「ぼく」は、あるひ上司の姫岡さんから決定的な事実を告げられる。それは、この塾とある宗教団体との関わりだった。
寛美へ。 君がこの手紙を読んでいる頃、ぼくは姫岡さんを殺していると思う。起きてすぐにこんな手紙を読むのは嫌かもしれないけれど、大事なことが書いてあるから、とりあえず読んでくれ。 クローゼットの上…
僕がこんなふうに毎日このお店に行ってしまうようになったのは、やはり妻が死んで1人になってしまったからだろうなって思う 1人ということがこんなにも孤独だということを身にしみて感じてしまったからだろ…
入営後、憂鬱な日々を送る嘉平さんを待っていたのは――
病気の母親に付き添って岡山に出た父、やはりどこにでも写真はついてまわるものだ。
父の写真の才能を買って新聞社に勤めてはどうかという誘いが来るが――
ご隠居のよこした手紙には古い紙が折りたたまれていた。僕の記憶にもない、尾古の記録。祖父はなぜ、田舎にもどったのか――
これは、彼と彼女の「8秒間」をめぐる物語。
人殺しのあとにやる一杯はたぶん最高にうまい。
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