「兎は薄氷に駆ける」の推理(いい感じのタイトルが思いつかなかった)

名探偵破滅派『兎は薄氷に駆ける』応募作品

諏訪真

エセー

893文字

読んでて楽しい話かというと、過去一で胸糞悪い部類の話。

犯人は日高英之との共犯。実行犯は大政千春。本郷弁護士も事件の真相は把握していると思われるので実質的な共犯。

 

動機は日高の父の冤罪を晴らすためであり、平沼殺害の動機を日高の父の冤罪によるものに結びつけ、さらに日高の父の事件も再審するため。

 

日高が平沼宅の近くのコンビニに通い詰めていた理由は、わざと自信に疑いを持たせるため。ストーカー疑惑を持たせたのもその陽動的行動。コンビニの女子店員は誰でも良かった。

 

実行予定日は嵐の日。実行犯がカメラに映っても詳細がわからないため。

警察が持っていると言っている防犯カメラ映像が裁判で提出されなかった理由は、事件当日が雨の日であり、映っている容疑者がレインコートなどを着込んでいて日高かどうかは不明瞭だったから。

殺害方法はクラシックカーのランオン。方法は日高が指示した通り。鍵は座席の下に貼り付けたものを使用。

 

ガレージ脇のツツジの植栽に大政は隠れていたのでは。ガレージの鍵のスペアを日高から借りて侵入し、ランオンさせた後ガレージから出て行った。(ガレージの鍵の複製は大政が行っていた)

逃走経路に側溝を利用したかについて、嵐の日は増水していたはずなのでどうやって側溝から出られたのか示されていない。

しかし、「チェーホフの銃」の法則に則り、側溝について無意味な描写は無いものと考えて、側溝を利用する事で近隣の防犯カメラからは逃れたと推測。

大政は確か運動経験があるとのことなので、脱出はできる見込みで利用したはず。

(もし側溝について何の利用もなければ作話的に酷い)

 

石田うめの娘に金を振り込んでいた人物はおそらく平沼清二郎。アリバイとなる青木佳澄の証言は偽証。平沼から利益供給があったから。

日高はフリマアプリに出している小物のうちの何かが平沼宅にあったものだったから、偽証と確信したかと。

 

不明点

日高と大政とのアリバイとなる事件当日の夜の映像について、救急車が都合よく通りかかったのは何故か?

たまたまにしてはタイミングが良すぎる。本郷弁護士による根回しなのかもしれないが確証はない。

 

2024年8月19日公開

© 2024 諏訪真

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