消雲堂の投稿一覧 101件

  1. 「天国温泉」 無職紀行 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 6,415文字

    ■2008年4月2~3日の土日に伊豆の堂ヶ島まで旅行した。義母の7回忌を兼ねて家族旅行したのだ。兼ねて旅行ちゅうのも変だが、ナマコの家族が言うのだからしかたがない。弔い旅行のつもりなのだろうか?…

  2. 我が身を振り返り猛省を促せ!誕生篇 青春放浪 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 1,298文字

    1957年1月2日、僕は福島県のいわき市に生まれました。父親は同じ福島にある猪苗代町の農家生まれで建築住宅販売会社の営業マンでした。母親は岩手県一関市にある神社の神主の娘で、電話交換師をしていま…

  3. 極上のファンタジー映画「曲がれ!スプーン」 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 945文字

    公開当時は、あまり話題にならなかった長澤まさみ主演の映画「曲がれスプーン」は僕の大好きな映画だ。公開当時は話題にならず注目されなかったことがかえって嬉しい。だって、僕のような変な嗜好の少数の人間…

  4. 「遺品」 妖怪妖 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 1,047文字

      神奈川に住む父が死んだ。   もう電車は動いていないし、車もないし、もちろん真夜中にタクシーを千葉から神奈川まで飛ばす金なんかない。   翌日も始発電車に乗るほ…

  5. 「24才の旅」① 青春放浪 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 5,636文字

      1.   昭和56年(1981)。僕が24才の時です。当時の僕は神奈川県大和市の自宅から二子玉川にあるショッピングセンター内のレコード屋でアルバイトをしていましたが、1年半勤めた仕…

  6. 「タイマグラばあちゃん」 無職紀行 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 940文字

    観てたよ。岩手県早池峰山の南嶺に位置するタイマグラ(アイヌ語で森の奥に続く道という意味)地域に住む老夫婦のドキュメンタリー映画なんだ。ドキュメンタリーってやっぱりいいよね。人ってカメラを向けられ…

  7. 『日の塵(ひのちり)』1「帝都のお灯明 東京スカイツリー」 歴史奇譚 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 2,239文字

     千葉にある自宅マンションからは、富士山と東京スカイツリーが並んで見えます。昼間のスカイツリーは白くて高いだけの塔でまったく面白くないのですが、夜のスカイツリーは、後方に帝都東京の街を従えて幽幻…

  8. 「野馬土手」 歴史奇譚 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 2,725文字

    壱「眼下の土手」   今のマンションに引っ越してきて驚いたのは、ベランダからの眺望でした。遥か遠くにではありますが富士山や筑波山を見ることができるし、夏ともなれば、隅田川や江戸川に手賀…

  9. 「悲憤」1 歴史奇譚 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 2,231文字

    幕末に新政府軍によって作られたテロ集団に「赤報隊」というのがありました。その赤報隊の一員に、私が住む鎌ケ谷市の佐津間(江戸時代は佐津間村として独立していました)出身の渋谷総司がいました。 &nb…

  10. 続選挙野郎 無職紀行 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 1,153文字

    電車が北斗線印旛駅に着くと、夜が明けたばかりの仄暗い冬の空が広がっていて、上空に薄っすらと漂う筋雲が氷点下の冷気を吐き出しているようだった。駅頭での早朝演説時間まで20分ほどあるので、北斗線ホー…

  11. 渚のシーフードプリンビアホールレストラン 夢奇譚 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 2,023文字

    こんな夢を見た。   僕は懐かしい昭和の街にいるんだ。     僕たちは数台の車に分乗して目的地に向かっている。僕のほかに母と妹とかみさんがいる。ほかの車には死んだ…

  12. 千住幻想 吉展地蔵尊 歴史奇譚 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 1,069文字

    昭和38年(1963)3月31日の夕刻、台東区にある建築業者の長男、村越吉展ちゃん(4歳)が、入谷南公園から忽然と姿を消した。 両親は警察に通報し、捜索が始まった。4月2日の夕刻、男から身代金5…

  13. 「綱淵謙錠さんのこと」 歴史奇譚 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 1,032文字

    吉村昭先生のほかにも尊敬する時代小説作家がいます。綱淵謙錠さんです。といっても読んだことがあるのは、会津藩の最後を描いた「戊辰落日」と「幕末風塵録」ぐらいです。綱淵さんの本はあまり書籍市場にない…

  14. 綾瀬幻想 歴史奇譚 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 1,145文字

    小菅とか綾瀬ってさ、面白い街なんだよ。まず東京拘置所があるよね。有名な犯罪者さんたちが、この拘置所に入ったから話は尽きないけど、それはまたにしようね。   ここは江戸時代に治水工事の専…

  15. 選挙野郎0.1 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 1,480文字

    4時にセットしておいた目覚まし時計が鳴る。布団から手を伸ばしてもなかなか時計を掴めない。それだけ覚醒しているのだろう。稲生清弘は、ようやく時計を探し当ててアラームを停めると、妻の翔子を起こさない…

  16. 選挙野郎① 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 2,288文字

    投票日まで残すところ2日となった日の朝。早朝の駅頭活動を終えて冷凍庫のように冷えきった事務所内を石油ストーブ4台で暖めていると、「まだ折られだ!」と牛久から通う金井芳雄が強い北関東訛りで叫びなが…

  17. 新宿 青春放浪 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 938文字

    若い頃・・・25歳だったかなぁ?池袋西武百貨店の販売員を辞めてマスコミで働きたいと思って、いくつかの業界紙(誌)編集部の面接を受けたが、採用してくれる会社はなかった。   そんなときに…

  18. 2008年幕張「能天気な僕は数年後に苦しむ」 無職紀行 / 小説

    • 消雲堂
    • 12年前
    • 4,689文字

    一昨昨日は、船橋職安に行って“職探し”をした。一応スーツを着込んでいるが実は本気で職を見つける気はない。今のところはね。独立したいからさ。適当にやって自由を謳歌して身体壊すってのがいいじゃんかね…