流れ着いたのだ。
鼻をつまむように朧月夜は繁殖して。
鄙びた下駄の音をつまみに、ひとりみにクダをまくように。躾けられたのだ! 反物の裾は永く見る影もなく。
私に着せられた装束ではないのか、これは
なまっちろい肌に血潮を浮かせた、陽炎に妬かれた、
あなたではないのか。
この言葉の海に溺れる私たち人類にとって、の秋色の病原菌、少しづつ処理されて今に残るのは色褪せた糞と灰色の爪の垢ぐらいです。保護色に暗んだ浮遊感によろめく陽炎がいつまでもわたしたちを引き留めて已みませんでしたが。
天文学的祝日を包囲する相互たちの臨界点、スキンヘッドの鬼ごっこの日常に返り咲く。害虫の影絵に思いあぐねるような空っ風を標識と羞じるばかりに、日常会話を藪の中で開いた細胞膜の発熱に手を当てる。期待値の置かれる霧が淡白な特効薬と機械仕掛けに寝る、その蛍光ペンの海賊船に乗り込み、波に揉まれていく。
水圧に押しつぶされた、紙ヒコーキの恋文に興じる。洗いざらいな、空色に手を架ける。
目安箱の器用貧乏が、鼓膜から絶命したappleを吐き出した。
今宵、式辞は質より量だってこと、みんな安眠枕の下で餅つきして今宵月を見る兎は跳ねる。蠟燭の灯火とアロマセラピー。窓枠の先のきみのいつかと待ち合わせ。しってる? 迷彩柄のわくらばが地下になりすました神経衰弱に二枚貝、ゐってしまったの。
軒並み犇めき合う満員伝書鳩の唇を暈ねては
その天使の環メビウスの輪に見立てた永久機関だと
張り巡らされた睫を濡らしまばらに茂る口髭を撫でる
こめかみから口頭にとって頭痛を引き起こすような
軽い頭痛の種を埋め込まれたテトラポットが難渋にも
征く手を阻んでは守護されているともなりに抽挿、
産み落とした後、裂かれた口がきつく縫合された母なる海。他言できぬように、これはいつのことやら、ついぞ白むばかり。
その中央からひたすら遠い、棒の橋、その間際の軒の淵に月出たところに射精される薄明かりの瞬きも零れた節で、凍てついた不細工な道にとってつけたような、成り立ちは斑にある骨組みを痣のような土塊が、とても嫌な気持ちで出たり入ったりの憚り。
かたちをたもち新たな祈りを生み出そうとしていた。その公文、とりたてて良くも悪くもなくおおよそのあらましが箇条書きに連なる。男なり女らしく、そう豪語するものの汗顔。わたしたちはどちらでも影と日向を持ち、冒すような反吐を誑かし言い包めては好き良きに下るだけ。
モノカゲが青白く延ばされて見える疎外感を堕とす幻はすでに。
立ち消えて残るは推測と汚点を結ぶ、その点繫ぎにわたしたちはなにを言いくるめとうに知り尽くしている。
そんな言い訳を皮切りに、刺し捩じる。
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