あるところに、人を愛したことのないとても優しい男がおりました。
男は毎日虐められていたのですが、反撃を試みても勝利を収めることはありませんでした。
世界は男と関係のない人々の愛であふれ、今にもパンクしそうでした。
そこへ、ミサイルが落ちました。
そこに、疫病が流行りました。
そして、戦争が起きました。
人々が集う広場は荒れ果て、毎日国中がパニックです。
毎日、なにが起こるか分からないスリルとショックだらけの毎日。
男は内心にやりと笑い、しめしめと思いました。そして、それを上手い形で書き表そうとしました。
「私の人生には愛はなかったかも知れないが、私は物事を知的誠実さを持ってみようと努力してきた。私は成功者にはなれなかったかも知れないが、成功者を観察してきた。人々は自由に愛し合い、性行為をし、お互いを成功者であり、性行為者であると認め合ってきた。私はそのすべてを、茂みから観察してきたのだ。パーティピープル! 私の詩が貴方達にどれだけ共感されうるか分からないが、これは私なりの、貴方達への愛である。私はすべての人にとって他人であり、私にとってすべての世で起きていることは、他人事である。川は流れ、花は咲いて、私の愛し愛されなかった記録は今日も、ゴミ箱に捨てられ! 残されたものは、ナンセンスである。ナンセンスとユーモア、喜劇だけが、私に残された」
人を愛したことのない男の言葉は人々の胸には届かず、ただひたすら風に乗って、行く宛のない未来へ。ただ優しさだけが川のように、秋風の中を漂い続けているのでした。
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