お集りの皆様の中にイブクリという言葉を御存じの方はいらっしゃいますでしょうか。
イブクリというのは、秋田県の一部でだけ通用する方言。しかも最近出来たばかりの新型方言という類のものであります。皆様におかれましては新型方言と言うと、どのようなものを想像されますでしょうか。新型コロナウイルスではございません。一応、ご注意、ご配慮の程をお願いいたします。新型方言、例えばわかりやすいところで言いますと、
『ゴミ・ステーション』
これが該当するそうです。元々この言葉は北海道で使われていたそうですが、それが一部、東北地方にも下ってきて浸透したと、そうなっているようです。ところで現在本州の各地でクマによる某かの被害が報告されていますが、北海道は北海道でもヒグマだけは本州に下ってきてほしくない所ですね(笑)。
あ、あと現在私は『ヒグマグマ』という漫画を購読しているのですが、この漫画にはカムチャッカから下って来たというカムチャッカオオヒグマというのがお出になります。カムチャッカオオヒグマは、北海道に生息しているヒグマよりも大きくですね。それはそれはもうとても恐ろしいです。カムチャッカオオヒグマがカムチャッカ半島から流氷にのって千島列島、択捉島、国後島、北海道へと渡ってきて、北海道で大暴れするという、そういう漫画です。現在の所そういう想定で漫画の本編では語られております。怖いです。本当に怖いです。カムチャッカオオヒグマが人を食べたりします。クマも食べたりします。
余談にはなりますが、こちらは日本文芸社という会社様から出版されております。日本文芸社という名前を一巻の奥付で見て私は、
「おおう、またかあ」
と、思わず自身のおでこを叩きました。というのも、以前に『モンキーピーク』という漫画を読んでいたんです。ある日突然、それをkindleに勧められましてね。確かその時、一巻と、二巻もだったかな。無料でっていうキャンペーンだったみたいで。それでついね、購入してしまったんです。勿論、全部読みましたけどね。面白かったです。モンキーピーク、モンキーサークル、モンキーピーク the Rock。モンキーピーク the Rockの最後が少し不穏な感じで終わりましたから、もしかしたらまだ続編があるのかな。なんて思ってますども。出たら読みたいですけどね。どうなんでしょうか。
それで、この漫画も日本文芸社さんの漫画なんです。私は日本文芸社さんに定期的にお世話になってるわけです。そしてどっちも、山岳パニック漫画というか、動物なりなんなりに襲われます。自分では自覚は無いんですけども。もしかしたら私は日本文芸社さんの山岳パニックものが好きなのかな(笑)。
ついでにもう一つ、私が『ヒグマグマ』を購入した際、三巻まで出てました。それで、
「ああ、漫画のシャトゥーンも三巻までだったし、ヒグマグマも三巻で終わるのかな?」
なんて気楽な気持ちで購入したんです。そしたら全然終わらなくて、三巻じゃ。『ヒグマグマ』はまだまだ終わりそうにないです。モンキーピーク無印は、全十二巻の構成でした。日本文芸社さんには今後も大変御世話になりますと、そういうお話でございます。
『ヒグマグマ』の漫画のように。カムチャッカから北海道に渡ってくるように。北海道から本州にヒグマが渡ってこなかったらいいですね。大変ですから。三毛別ですからね。八幡平クマ牧場ですからね。三毛別になっちゃうよ。秋田八幡平クマ牧場になっちゃうよ。
と、言ったところで、丁度話題が秋田に戻りました(笑)。イブクリの話でございました。こちらの話に戻らさせていただきます。
イブクリ、他県の方がこれを聞きますと、
「クリスマス・イブ、クリスマス?」
と勘違いされるそうです。確かにそう考えるのはわかります。イブとクリスマス。24日と25日。イブクリ。そう思ってしまうのも頷ける話です。あと少数派ですが、新種の栗と勘違いされる方もいらっしゃいました。
「チェスナットマンとかに使う栗?」
チェスナットマンといえば、セーアン・スヴァイストロプの同名小説についても色々と語りたくなりますけども、さすがにちょっとね。時間的な問題もありますのでね。今回は涙を飲んでやめておきましょう(笑)。
イブクリというのはそういう事ではございません。イブとクリスマス、性の六時間の事等ではなく、新種の栗でもなく、ずばり、
『いぶりがっこクリームチーズ』
の事を指します。昨今の秋田近代史には必ず掲載される、このいぶりがっことクリームチーズのまさかのコラボレーション。川畑さんと堂珍さんみたいな二つのケミストリー。
現在では一般的、あるいは一般的に普及したみたいな顔をしていますが、登場したばかりの頃は、それはもう、それはもう(笑)。秋田の原住民の皆様からはもう、まー、あーだこーだ言われました(笑)。殿、佐竹前知事がじゃこ天を貧乏くさいと言った時くらいに、それはもうぶーぶーいう人が多くいらっしゃいました。現在でも批判派はいるそうですが、表立っては活動してない様です。なにせ十二年連続で人口減少して、今や彼の地にはシカとクマの方が多いんですから(笑)。
ですからね、これはひとえに現在の秋田の若者の皆様の努力の賜物なのでございます。
『いぶクリ』
『イブクリ』
イブクリの方がキャッチーですね(笑)。いぶってもう、指宿みたいですもんねえ。秋田じゃなくなっちゃうのでねえ。こうやってキャッチーな用語、新型方言を用いて、広めていこうと、そうやってなんとか人口の流出の一端でも防ごうと、食い止めようと、日夜考えて頑張っておられる訳でございます。まったく頭が下がる思いでございますねえ。
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