数字を偏愛する男、佐々木。日々の記録を雑記帳に綴るつまらない男の住む六畳間で起こる恋愛はその他のことごと。青井橘が破滅派に残した珠玉の中編小説。 「でも、あたし、なんかわかっちゃった。ちょ…
彼女にはとても素敵な名前があった——ある女性への追想から始まる手記。男が一人の人間の存在について長い思索を巡らせるようになったのは、彼の巻き込まれた不条理な事件がきっかけだった。カフカの『城』を…
北千住でひきこもっていた作家志望の男が同居人に追い出されて、ついに外に出た。荒川河川敷を徘徊した男は、兎を繁殖させる兎屋、クズ鉄の改修をする鉄、ビニールシートハウスに書架を持つインテリのチョウさ…
大学卒業後、すべてを失って栃木で塾講師として働く「ぼく」。一緒に暮らしている寛美は中学の同級生で、絶世の美女だったが、少しメンタルが弱かった。 寄り添うように生活する二人だったが、ある日「ぼく…
セフレの妊娠に怯える俺。怪しげな教団に属するポジティブ上司・ユー・キャン・ドゥ・イット本部長。美人巨乳市民に襲いかかるホロコースト課職員・池上シェフチェンコ篤史。有名女性作家とねんごろになるため…
小説家を目指している(らしい)女の子の元へ届いた手紙は、ルシ・フェル樹を名乗る男によるものだった。彼はその子のネタになるようにと、ビル警備員として勤める職場について語りはじめる。書簡体喜劇小説。
テキストが電子書籍やWebページなどの形をとって流通する時代、テキストに対していかに向き合うべきか。様々な試行錯誤の末にこぼれ落ちる断章をまとめています。2012年より足掛け5年に渡って連載され…
50年も前に建てられた歌ヶ丘団地には、女三人が喘ぐように暮らしている。暗い団地で暮らす女たちが共通で運命付けられた「経験」とは。 高度経済成長期の影を残した団地という閉塞の中で、輝かしい未…
完璧に終わってしまった中年、高橋ちくわ。小汚い座布団の上でレトロゲーをクリアすることによって世界を救おうとした人類のクズがいま、ほんとうの意味で世界を救うために動き出した!?
同じスニーカー、狂ってしまった母の話、大学、ビートニクス、東京。言えずにいた思いが部屋の中でひっそりと強まってゆく。閉ざされた空間での思いを描いた傑作長編。
老人たちが集う路地裏の喫茶店、エリザベート。店の看板をチャリで破壊してしまい、一応侘びを入れようと店に迷い込んだ主人公の前に、奇妙な人間たちが次々と集ってくる。客、店員、オーナーが織りなす怪しげ…
信用ならない語り手Fが送る海洋伝奇小説。「血のこと」を巡って平成と大正をまたいで繰り広げられる海洋メタフィクションの行き着く先は21世紀小説の最高峰に到達する。
破滅派は同人サークルから出発していまや出版社となりました。
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