群馬の国語教師・了介は、同僚の植村の誘いで沼へ鴨狩に行く。群れの中から一疋ずつ射落としていく己の腕前に喜ぶ植村を隣に、了介は静を突き破って彼らを撃つことに躊躇いを感じる。彼らは生きるために群れ、…
『すべて得られる時を求めて』第4話 ご飯を食べながら読まないでください。また、本作をお読みになって気分がすぐれなくなったら、色川武大著『百』(新潮社刊)などの良質なる文芸作品をお読みください。
兵庫県南あわじ市《若人の広場公園》1967(昭和42)年竣工。設計:丹下健三
好きな子がいたんだ――。 彼女が朝、教室に入ってくるだけで薄暗い曇りの日も、鬱陶しい雨の日も、あるいは苦手な国語の授業が一時間目から入っていても、僕の心は澄み晴れる。 朝が好きだった。 なぜなら…
夜の蝶だなんてよく言った。所詮蛾だ。よくて蛾だ。派手な蛾だ。
作中の「拝腸教」の箇所は、近年の腸活ブームより前に書かれたもので、或いは少々色褪せがしておりますけれども、かつて奇想と信じ、鈍脳に鞭打って書いたものを、敢えてそのまま。
罪な傍観者としての自分、あるいは人間というものに気付くと世界はより一層醜く見える…
貴女がすべてだから、もうやめにしたいの。
その日は生首アインシュタインが客引きの店に出かけていた。
2024年作。
役人のグレートなアイディアはどのようにすれば実現するのだろうか?
神経症歴十年を数える二十九歳の「私」は、降って湧いたようなあぶく銭をはたいて一戸建てを借り、少年期を過ごした山あいの住宅街に戻った。そうして、小中学生時分に引きこもりになったまま今も住宅街に残…
丘を駆け上がると暗がりの中にボンヤリとねじ曲がった柘榴の木が見え、その傍に人影もありました。遠目からでも父だと私は確信して呼んだんです。しかし、父は振り返りもせず、ただ柘榴の傍らで揺れているだけ…
(第2話) 翌日、依本は編集者の内田に電話をし、前日に聞き忘れたことを二、三質問した。 電話をしたのは、質問もさることながら仕事の依頼が本当に本当なのか探りを入れたかった…
(第4話) 女は当然依本に視線を送ることなく、依本が今来た方へと進んでいった。 歩行者用の信号が点滅し、依本は渡りきってから通りの向こうを見やった。しかし女の姿はなかった。…
僕が回想するのは地元にいた頃の学生時代。
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