丘を駆け上がると暗がりの中にボンヤリとねじ曲がった柘榴の木が見え、その傍に人影もありました。遠目からでも父だと私は確信して呼んだんです。しかし、父は振り返りもせず、ただ柘榴の傍らで揺れているだけ…
第14話
(第14話) 駅で内田と別れた依本はぜんぜん呑み足りなかったので、「大葉」の暖簾をくぐった。 いつもの壁際がうまい具合に空いていて、落ち着く場所を確保できたことに満足する。…
カップルの生活の様子を切り取ってみました
霧のせいで全てがぼんやりと私の目に映った
貴女がすべてだから、もうやめにしたいの。
目につくように。カメラを持って、ぐるりと思考ばかりを徘徊させた、ところで
以前合評会の公募お題「世界の終わりと白いワンピース」への応募作として、同名の作品を投稿しました。字数制限があったので、半分以上削り大幅に短くして投稿しました。こちらはその削る前の作品です。
古書店で見つけた、宛先不明の手紙。「この子は十三歳になります。そろそろ死ぬべき年です」 大正八年の自殺予告を書き直し
私とミツくんの出会いは、曖昧で原始的だった。
異形の少年を愛した男の庇護と崩壊の物語
(第4話) 女は当然依本に視線を送ることなく、依本が今来た方へと進んでいった。 歩行者用の信号が点滅し、依本は渡りきってから通りの向こうを見やった。しかし女の姿はなかった。…
(第15話) 1冊分を書きあげた依本は内田に送った。 デビュー時には、直接手渡すか、書留で送るかだった。それが今や、メールに添付するだけとくる。レトロな感覚を持つ人間として…
兵庫県南あわじ市《若人の広場公園》1967(昭和42)年竣工。設計:丹下健三
原文と現代語訳を併記しました。
キリスト教的倫理をテーマに書きました。 人の倫理はこの世の果てでも有効なのでしょうか。
好きな子がいたんだ――。 彼女が朝、教室に入ってくるだけで薄暗い曇りの日も、鬱陶しい雨の日も、あるいは苦手な国語の授業が一時間目から入っていても、僕の心は澄み晴れる。 朝が好きだった。 なぜなら…
破滅派は同人サークルから出発していまや出版社となりました。
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