「FREE フェラ」の看板をもって大阪駅の時空(とき)の広場に黒ギャルが立っていた。ただでフェラをしてくれるというのだ。しかもめっちゃかわいかった。それがタダでフェラをしてくれるっぽい雰囲気なのだ。野村と佐々木はピンサロに行こうとしていたところで、店で八千円払ってハズレを引くよりも、時空の広場でフリーフェラの方が良いのではないか、と話し合った。野村はぎんぎんだったが佐々木は慎重である。
「いや、お前これタダって言うけど、こんな人通りの多いとこで、捕まったらどうすんだよ」
「何ゆうとんねん! どっかばれへん物陰でやってくれるやろそら! 何ゆうとんねんお前ほんまに! そうゆうとこがあかんねんぞ! お前の石橋クラッシャーぶりには辟易やっちゅうとんねんほんまに!」
「いや、物陰って言ってもさ、なんかの罠かもしれないよ。ほら、美人局みたいな雰囲気だし、みんなあの子見てるけど、結局フリーでフェラしてもらってるやついないじゃん。フツーあんなヤバそうなのには寄り付かないんだって」
「あほめ。あほの極北やお前は。あほの中でもかなり先鋭的やわ。お前はもうええ、おれはもう我慢ならんさかい。自分はピンサロ行って八千円払ってバケモンに当たって目ぇつむって広瀬すずでも想像しながらやっとのことで発射しとけや!」
野村はつかつかとフリーフェラの看板めがけて歩いて行き、笑顔の黒ギャルと腕を組みながらエスカレーターを降りようとしたとき、どぎついヤンキーみたいな三人組につかまり脅され、三万円取られて佐々木のもとに帰ってきた。
「あっぶー! 美人局やったわ」
「あっぶーってお前、三万円取られてるじゃん」
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