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若いがゆえに

佐藤宏

Ben Jonsonの Though I am Young という詩を訳しました。よくわからない箇所もあるので誤訳はなきにしもあらず、といったところです。

タグ: #英詩 #訳詩

692文字

若いがゆえにわからない、

死とは何ぞや愛とは何ぞ。

聞けば、いずれも矢を放ち、

心の臓をば射るそうな。

噂によれば

冷たくなれば死ぬように、

熱するほどに愛は傷つく。

どちらも激しきものなれば

身をば滅ぼし、触れるに怖い。

膨れ上がるか墜ちるのか、

道が果てれば稲妻か、さては波頭か。

愛の赤らむ矢柄や剣の

疾く人を刺すその様は、

たいそう冷たい死の手と同じ。

とはいえど、美徳の愛の炎はまた別、

死地の凍える霜を溶かすゆえ。

 

 

 

Though I am young, and cannot tell
    Either what Death or Love is well,
Yet I have heard they both bear darts,
    And both do aim at human hearts.
And then again, I have been told
    Love wounds with heat, as Death with cold;
So that I fear they do but bring
    Extremes to touch, and mean one thing.
As in a ruin we it call
    One thing to be blown up, or fall;
Or to our end like way may have
    By a flash of lightning, or a wave;
So Love’s inflamèd shaft or brand
    May kill as soon as Death’s cold hand;
Except Love’s fires the virtue have
    To fright the frost out of the grave.

 

 

 

 

 

© 2021 佐藤宏 ( 2021年4月14日公開

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