「おうい、おれも一緒に乗せていってくれえ」
男は片手をあげながら
その船へ呼びかける
しかし船はどんどん遠くなり、
ついには海の彼方へ見えなくなった。
男はなおも船を呼び続けた。
「おうい、おうい」
暮れかかっていた日は完全に沈み、
あたりは星空のきらめく闇夜となった
男は一人黙って海を見つめていた
まだそこから何か出てくるような、
そんな心持で海を見ていた
2023年10月15日公開 2023-10-15T00:57:02+09:00 2023-10-15T00:57:02+09:00
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阿蘇武能 破滅派 投稿者
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