脇道から逸れ和やかな場所へふと帰り着く。
ああそれでとわのなかにもあり、重ね合わせた平行線をアヤのように包み込んでは。この場にて、胸をなでおろしたものだ。夢も歴史もないその時をぼんやりと凌いでいる。降ってわいたものを努めては押し殺す。黙認した空が遠くあり嘲笑うように散る。
そんな、ひとたびのこと。
泣いているのだろうな。
階段の踊り場でふと思い出した、(なんてこともないのですよ。)駆け込んでどっかりとシートに身を預ける。暗転を待つ、明け暮れないロードショーは片手間を濡らしただけ。映像は風鈴が凪ぎ狂ったよう薙いている姿を、色も滲む走馬灯が墜ちては、地に足が嵐に匂っては、
〈歩き烟草。なんて岐路、〉
引き返した迷宮の印画でした。
品がないものだ。と大口は欠けて行ったむき出しの盆に壊色が告る。
折り重ねる指と貧相な耳に囁く、胡座をかいて? 大欠伸が時間を彩る、無細工な眺望が喧嘩しはじめる。どこか馴染まず真髄を誣いて塗り固めた引き戸はどこかヒステリックな情交を趨らせたらしく、眠りを妨げたのは紛れもなく大らかな朱鷺の抑揚だとする。
そして鳥籠のトリバコ、そのしたから 一息の木々。
水差しの捉えられた杜は逆さま、ゆくえをとおくみまもる、雪化粧の頬を先に想った。
「しらないよ」口をとがらせて見るけれど、「大丈夫だよ」と囁かれた。
床はギシギシと口をあけ、明日を知らない僕等が季節の移ろいと微笑っている。
まあ腐った羽ペンの妄執だよ。
未来は確かに犇めいた、対顔に遭ってどの面も合わさらない。窮屈な寝具に記憶と魂を盗られる。蛭までの紫陽花が宿をなくしぺたぺたと裸足を下ろす、延びていく意識が埋葬され、あたりに取り繕う。片付けられている? タタキには罪もなく……憚られた乱れと逃避行した、
そればかりが日差しもない夕蛾の我。
殻を脱ぎ捨てる、新たな自分に生まれる
知り得てしまう、飽和。器の変容、
思い出として良きモノに変換された。
新たな良きものを探し始めるための
、少しばかしのすたる自慰
夢/宴/紲 かうせない ほむれに、あたひした
霧状なる外堀から 加速地へ、情緒を垂らしている。リスクを片眼タ 軽綿が、いいかげんの掌で抱いた/涼雨の黙示が熱病から胚芽を懐わせ、のうのうと弋ヨク、射る。傍設楽 忘我の智へ、穿孔は過つてと繋ぎ閃光は焼き切れた姿へ、又嵐が来る時迄、
さようなら
あちら方からお求めになられている物か! 怒気を孕んだ肥やしの一角に佇む、アマヤドリ街、にぎやかな鈴の音が恋しい程度で渇いている、この身を掻き抱いた懐いが屹度、と探し歩いてはばったりと待ち伏せる。
/邂逅/
糸が捩れた雲の霞の見せたゆめに、ほらここに背表紙には何か穢れた名が解けた者だった。
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