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煙草は私は吸わないけれどやはり小説の中では使いたくなる

タグ: #煙草 #純文学

小説

285文字

家に行くと彼が出迎えた。彼は缶からチョコを取り出した。食べなよと言いながら冷蔵庫へ。ヨーグルトも持って来た。隣で彼が腰掛けるとソファはさらに深く沈み込む。私は灰皿の傍の新聞をどける。ありがとうと彼は云った。

吸いかけの煙草を灰皿に置いて、彼はレコードをセットしにいく。ビル・エヴァンスを選んだから空気は余計煙たくなる。戻ってくるのかと思ったら、彼はそのままベランダへ出る。隅の棚の上のジョウロを取ると、サンダルを脱いでキッチンへ。水を汲んでまたベランダへ。フローリングに水が垂れたことを彼は気にしない。彼に水を貰って鉢上の草花は少し嬉しそうだ。煙草の火は虚しく燃えている。

© 2023 浅間のん子 ( 2023年5月11日公開

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