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手紙

阿蘇武能

タグ: #純文学

小説

204文字

「あなたがいたから」

 

 不意に言葉がつまる。

 

「私はここまでやってこれたのだ」

 

 そう言い終わるか終わらないかのうちに、亮一の眼からははらはらと涙がこぼれていた。

 

彼の手には一通の手紙が握られていた。

 

 彼はそのあと、何も言わずに一人涙を噛み締めていた。

 

 彼にとって、その手紙の内容は訃報に等しいものだった。

 

 それはある会社の倒産を伝えていた。

© 2024 阿蘇武能 ( 2024年7月1日公開

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