日本近代文学館で6月22日から企画展「教科書のなかの文学/教室のそとの文学Ⅱ──中島敦「山月記」とその時代」が開催される。

夭逝の作家、中島敦の小説「山月記」が連作「古譚」の一編として「文学界」で発表されたのは1942年のこと。その年の12月に中島は病死し、戦争と終戦を挟み1951年には始めて高等学校向け教科書に「山月記」が採用された。以後、山月記は多くの生徒達に学ばれ、芥川龍之介や太宰治、宮沢賢治らの作品と並んで「国民教材」として親しまれている。

企画展「教科書のなかの文学/教室のそとの文学Ⅱ──中島敦「山月記」とその時代」では、そんな中島敦が生きた戦前の時代と「山月記」執筆の周辺背景、また作品の基となった伝奇小説「人虎伝」にまつわる様々な資料を、五つの部門に分けて紹介していく。

Ⅰ.教科書の中の「山月記」

Ⅱ.「山月記」創作の秘密を探る

Ⅲ.「山月記」をどう読むか

Ⅳ.悩める中島敦

Ⅴ.世界に羽ばたく「山月記」

学校の授業で扱われる論点、現代新たに扱われている論点にも触れられている。学生時代を思い出しつつ改めて小説の世界に思いを馳せられる企画展となりそうだ。なお、この企画展は、2018年に開催された同名の企画展を一部リニューアルして行われる。

企画展「教科書のなかの文学/教室のそとの文学Ⅱ──中島敦「山月記」とその時代」は日本近代文学館で6月22日から9月7日まで開催される。休館日は日曜・月曜(祝日7/15、8/12は開館)7/16(火)、8/13(火)、第4木曜(6/27、7/25、8/22)。

詳しい情報は下記サイトを参照のこと。