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私が蛙のタトゥを入れた理由

合評会2026年3月応募作品

猫が眠る

私の左足首にはタトゥが入っています。その理由を解き明かそうと書き始めた物語orエッセイです。解き明かせました。やったぁ。

タグ: #実験的 #私小説 #合評会2026年3月

エセー

556文字

ある古池のまわりに蛙が数匹佇んでいました。蛙はそれとなく、もう一方の蛙に声をかけて、その蛙も呼応して反応して鳴き声で答えます。そうすると、数匹蛙がいるものだから、あの蛙の声にこの蛙が反応して鳴いたと思ったら、その声に反応する蛙がいて蛙の大合唱の円環ができるのです。

円環のことを、外国語でトーラスと言います。トーラスは日本語に直すと、おうし座となります。

こうして蛙の大合唱は円環、トーラス、おうし座と連なっているのです。

すると、おうし座というのが何を意味するかという事が気になってきますけれど、おうし座というのは彼の姿を思い浮かべてみればわかるかも知れませんが、百科事典でひきますと「ただそこに在る」ということを意味するそうです。

人の中でただそこにあるということはどういうことでしょう。人のなかで最も嘘を吐かないところはどこでしょう。

僕が思うに、それは皮膚であります。皮膚は嘘を吐かない。

皮膚は、思考よりも前、感情よりも前、この世界というフィクションの物語より前に存在します。人が嘘を吐くのはどこかと云うと、言葉、理由、物語、正当化、そんなところになります。

それは全部皮膚より後から作られる奥にある地層です。皮膚は最も表面にあって、嘘を吐けないのです。

僕は嘘を吐かないために蛙のタトゥを入れたのです。

ちゃんちゃん。

© 2026 猫が眠る ( 2026年2月6日公開

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