ハギワラシンジの投稿一覧 19件

  1. 匂いのはなし 小説

    • ハギワラシンジ
    • 4年前
    • 1,680文字

    うんこ、爪の間。カナブンの羽を注意深く剥がす。

  2. フォガティ・イン・ザ・レイン 小説

    • ハギワラシンジ
    • 5年前
    • 21,288文字

    「私は理由なんてただの自己弁護だと思うんだ」と彼女は言った。 「モノに理由がある時、それはそれが存在するための自己弁護としか思えないんだ」

  3. A4用紙に書かれていたこと 小説

    • ハギワラシンジ
    • 5年前
    • 2,086文字

     カレイニナがまた頭蓋を撃った。何回も同じこと説明したのに、外してる。なんで分かってくれないんだ。  カレイニナは穿って歌って、銃口を俺に押し付ける。トリガーが脚の間に滑り込んで、熱を持ってる…

  4. 幽かな灯り 小説

    • ハギワラシンジ
    • 5年前
    • 1,379文字

    待っている。

  5. シックス・シグマ 小説

    • ハギワラシンジ
    • 5年前
    • 976文字

    シー、セッド。 ぼくたちは友達で、仲良しだった。あさがおに挨拶して、お母さんのご馳走を食べて、女の子を助けたんだ。

  6. 耐えられないこと 小説

    • ハギワラシンジ
    • 5年前
    • 2,342文字

    今日もにこにこトルテ集め。オーセンドラッグでやってんのは俺とホーミタイくらい。むかつくアスパラ連中と燃やしてやりたいコンニチワ職員には、こう言いたい。『モルヒネ、アバウト、サスカッチ』

  7. このよのものと 小説

    • ハギワラシンジ
    • 5年前
    • 928文字

    トレッドミルでウォーキングして、YouTube見てる。同じことがたくさん検索にヒットしてそれを見ながら歩く。食べ物、B級グルメ、世界の風景、一度はみたい景色。同じこと。俺の見ている景色も、どっか…

  8. 割りきれない 小説

    • ハギワラシンジ
    • 5年前
    • 1,056文字

    お母さんと話したあと、彼が石だったことに気付いた。しばらく呆けていて、コーヒーも飲めなくなって、ずっと屈んで腰が痛い。大腿骨が一番太かった。

  9. いんのものいんきたざわなのだわ 小説

    • ハギワラシンジ
    • 5年前
    • 954文字
    • 検閲済み

    左から陽キャ陽キャ陽キャ、一人飛ばして、いんのもの。 飛ばされたのが俺とか君で。 陽光とか朝光にわれわれはなれないんだけど、君もそのはず。だけど、その鼻歌はなに? ●●●たつわ。今朝抜いた…

  10. 「棄て去れ汝の血と涙」と面接官は言った 小説

    • ハギワラシンジ
    • 6年前
    • 4,066文字

    「志望動機は二つあります。転職理由は前職で紙に嫌われたからです。入社後は言い訳を弾丸に詰めつつ語学の勉強をし、グローバルな人材になりたいです。ゆくゆくはマネジメント職を経て、御社の製品『弁明バレ…

  11. 小説

    • ハギワラシンジ
    • 6年前
    • 4,065文字

    「志望動機は二つあります。転職理由は前職で紙に嫌われたからです。入社後は言い訳を弾丸に詰めつつ語学の勉強をし、グローバルな人材になりたいです。ゆくゆくはマネジメント職を経て、御社の製品『弁明バレ…

  12. 硝子は飛べないから犬にはなれない 小説

    • ハギワラシンジ
    • 6年前
    • 4,141文字

     僕は家から帰ったあとに散歩に出かけるのだが、彼女はいつも散歩先にいる。 「なんで飛んで餌を取りに行かないの」  と僕が言うと硝子はつん、と済まして言う。「私の翼は虫けらを啄むためにあるんじゃな…

  13. #電車はパン 小説

    • ハギワラシンジ
    • 6年前
    • 1,264文字

    明日のことを考えてる。みんな座席で寝てる。ふと思う。この人たちは人間な訳だが、実のところ僕が知っている人間は少ない。両親とか友達とか、それくらい。なのに、この人達を人間なんて大枠で捉えていいもの…

  14. 危ないことは分かってる 小説

    • ハギワラシンジ
    • 6年前
    • 1,130文字

    ある夜の、夜かも分からない夜。危険を感じるけど、風が寒い。

  15. 肘の無い世界 小説

    • ハギワラシンジ
    • 6年前
    • 3,889文字

    尖ったものだらけの世界 肘が突き刺さる。色んな人の尖ったものが突き刺さる。尖ったものだらけだ。電車の中ではみんないつもより尖る。 僕は周りの人に迷惑かけないように、ちゃんと丸めてある。いつも磨…

  16. 開脚前転七日目 小説

    • ハギワラシンジ
    • 7年前
    • 2,451文字

    開脚前転したら、最もかわいい生き物は?

  17. ドライサーディン 小説

    • ハギワラシンジ
    • 7年前
    • 544文字

    君はオイルサーディンかもしれないけど、僕は乾いたサーディン。

  18. 苦しみの無い川にさようなら 小説

    • ハギワラシンジ
    • 7年前
    • 963文字

    骨が軋み尿意を催す。僕とあなたの間にずっと流れ続ける。冷蔵庫のハイネケンは冷えてる。誰のものかは忘れた。今僕しかそれを飲む人はいない。