山羊になろうとしないなんて格別だ……。それから僕はピラミッドの上から覗く景色によってその日のサンドイッチのカクテルを決定する……。ミリ単位の調節によって人々の容態が狂ってゆく……。朝日を見出し、それから新聞紙を一枚だけ食んでおく……。厨房の中からドグラ・マグラが聞こえる……。まさしく日報だ、という声と共に嫌悪感が流れてくる……。
おれのような騎士が他にどこに居るというのだろう……。点滴の中から国がやってくる……。正午になったので自動ドアを破壊し、カウントされた通行人のから衣類を探しておく。探しているふりをする。知恵を比べているニュース番組を電波塔の中で視る。スマートフォンだけがない……。
山羊になろうとしない全ての男たちが処刑されている……。全ての肉塊がミキサーの中に投入されて処理されてしまう。おれはサブマシンといくつかの拳銃弾薬を持って塔を登った。それからピクニック気分の警備員たちを射殺した……。その時の快感なんて最高だったさ、おれは酒のように長文で皆々を救出し、それから空中を切ってあの図形だけの世界に飛び込んでゆく……。
「切手は?」という質問だけがおれの脳漿に通過しながら飛び込んでくる……。おれはサムシング・ドリーマーと記入されたばかりの靴をふたつほど連中に差し出した……。広場を横切って精神的な安定を図る……。歪んだ景色の中から正解だけを探しておく……。そろそろテレビ番組がはじまる……。
「山羊になろうとしないなんて最悪だ」という切り込みでいくつかのテレビ番組が作成される……。全てのテレビ局に所属するプロデューサーたちがカメラを入手している……。おれは小銭カメラの中に挿入し、糸を引くあらゆる消化器官を観察するために都会に足を寄せた。
おれは立方体恐怖症という小説の作成に半年をかけていた……。まるで独房の中に潜んでいるかのような執筆だった……。失言を繰り返し、ようやく三十枚の便せんを届けた瞬間におれは階段をすり抜けて海岸に落下した。
その時のおれの背中を知る者は誰も居ない……。誰もが便せんの裏側までを確認しない……。黒色のインクによって違和感を導き出し、計算された文末から一番最初の週刊誌を思い出すことだけが文筆家の叫び声として承認されている……。
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