野間文化財団が4日、主宰する野間四賞を発表した。「第75回野間文芸賞」は松浦理英子『ヒカリ文集』(講談社)、「第44回野間文芸新人賞」は町屋良平の『ほんのこども』(講談社)、「第60回野間児童文芸賞」は福田隆浩の『たぶんみんなは知らないこと』(講談社)にそれぞれ決まった。

野間文芸賞には、賞金300万円、新人賞に賞金100万円、児童文芸賞に賞金200万円がそれぞれ贈られる。

また、「第4回野間出版文化賞」は林真理子と歌声合成技術「YAMAHA VOCALOID(ボーカロイド)」開発チーム、同賞特別賞には江北図書館(滋賀県長浜市)が選ばれた。賞金は各100万円。

今回は新人賞の候補作に宇佐美りん『くるまの娘』(河出書房新社)がノミネートしており、もし彼女が受賞すると芥川賞、三島賞に次ぐ三冠となることで注目されていたが、今回は受賞を逃した。代わりに、町屋はこれで芥川賞に次ぐ二冠目。三冠に王手をかけた。