ジャンル: 小説

一 お前はその日の朝、腰に貼った一ヶ月前の湿布薬が半分以上も剥がれかけているのを見つけて悪態をついた夢をみて目が覚めた。 「ええい、チクショウ」 起きてすぐに、その言い方が誰かにそっくりだったの…

〈またモミの木に大鏡を立てて欲しいのです〉 それを聞いて音楽教師は息を吐いた「誰かお亡くなりに？」 「ええ。向こうの丘の方にすむ爺さんがね」 音楽教師のある夜の話。 短編作品。

　閉塞感。行き詰まり。諦念。かすかな望み。救われたい。愛。金。名誉。馬鹿馬鹿しい。いったいぼくは何をしているのだろう。いったいぼくは何をしたいのだろう。結局のところ、いつもそこに戻ってくる。バカ…

掌編作品。合評会2020年1月・お題「普通」の「不」参加作品です。 わけあって本合評会のレビューをする余裕がないのと、毎度のことながら当日参加できないのが申し訳ないので、不参加作品です。