これは、とある村の村人、ありさという少女のお話です。
この村では、誰もが平和で安定した暮らしを営んでおりました。
村人平八の娘、ありさはとてもつぶらな目で、外の世界を見つめておりました。
「この平和な村の外には、きっと素敵な夢のある世界があるんだわ」
ありさが時折その思いを語ると、平八はそれを頑なに否定しました。
「外の世界は危険が詰まっている。絶対にここを出てはならん」
ありさがあまりに外の世界への夢を語るので、平八は必死で部屋の窓ガラスの外に板を貼り付け、部屋の窓から外の世界を見られないようにすることもあるほどでした。
「ああ、外の世界を見たい」
ありさはその想いから、ついに病気になってしまいました。
「ありさ、すまない」
娘が病気になった原因を反省し、平八が窓ガラスに貼った板を取ると、ありさはその日の夜に家を飛び出し、村外れから街へと駆け出しました。
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