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涙の音

桐谷銀

タグ: #散文詩

詩

258文字

涙は、どんな音をしているのだろうか

 

しゃらん

ぽろん

ぽろり

つうっ

はらり

ぽろっ

ぱたり

ぼろっ

 

どんな、きれいな音なのだろう

 

ぽろぽろ

ぱたぱた

はらはら

ぽつぽつ

ぽたぽた

 

ああ、透き通って、輝いて、美しい涙は、同情を誘うには、きっと、十分すぎるほどなんだろう

 

こんなにんげんの涙で、かわいそうに

 

嘲笑されるだけなのに

 

こらえきれず、どろりと流れ落ちた、その、黒い涙を、見つめながら

 

 

そう、ひとりごちる

 

（こんなので、ごめんな）

© 2022 桐谷銀 （ 2022年5月15日公開 ）

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