4.きゅうり 緑の雷鳴
ぴんと張った 産毛のトゲは
自分を守るための 小さな武器
けれどその内側には
誰よりも ヒンヤリとした静寂がある
真夏の 焼け付くような午後に
ゆらゆらと 緑のカーテンを揺らし
蔓を伸ばして 空をつかみ
あなたは 水を編み上げていく
まっすぐなもの まがったもの
どれもが 土の声を聞いた形
ポキリと折れば 立ち上がる
青く 懐かしい 雨の匂い
波のように 薄く刻めば 透き通る
円の向こうに
午後の後光が 優しく滲む
ポリリ、ポリリと
小気味よい リズムを刻んで
渇いた体を 駆け抜けていく
それは 大地から届いた
もっともみずみずしい 涼の便り
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