3.とまと 太陽の雫
真夏の陽射しを
ひとしずくも こぼさぬように
あなたは その身を膨らませた
青い香りの 産毛をまとった茎から
ジリジリと 熱を吸い込み
緑から 朱へ
朱から 燃えるような赤へ
その薄い皮の すぐ内側には
溢れんばかりの 光のジュレ
宇宙の星々のように 小さな種たちが
ひそやかに 出番を待っている
包丁をいれれば 鮮烈に
まな板の上に広がる 夏の記憶
甘みと 爽やかな酸味のしぶきが
乾いたの喉を 潤していく
頬張れば 口いっぱいに
太陽が はじける音
あなたは 大地が結んだ
最も熱い 命の宝石
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