18.夏ノ楽園
「ハルもきっと寂しかったんだよ。ね、ハル!」
「うわ!充電器も……派手にやったな!暴れん坊め!おすわり!」
逃げ損ねた鼓膜を夏生の笑い声が貫通した。
「それより秋来、病院行きなさいよ。部屋は私が片付けておくから。」
「いいよ。大したことないし。」
夏生が手際よくガラクタを片付ける音のおかげで、隣室の内装工事の音が気にならない。
「玄関で気絶してたくせに、大したことないわけないでしょ!怪我だらけで……!」
「あとハル、動物病院に連れて行って。ネズミ咥えてたんでしょ!?」
「せっかく休み取ったんだから、怪我人らしく……!」
「わかったわかった。」
——
「骨にヒビ!?見せて!」
「こんなもん、ほっとけば治るって。」
「いいから見せなさい!」
「見せたって治らねえだろ!」
「見せろー!!」
「ガルル……ヷウッッ!!」
「いやッッ!!ちょっとハルやめてッッ!!」
——
「秋来、これ見て!」
『エディの犬小屋』
——犬と過ごすならここ!ハードな訓練から遊びまで、エディと妻の陽子がサポート。警察犬訓練士を13年、犬のことならなんでも相談!小さな訓練所ですが、愛と経験でカバーしてます!——
——評価——
★☆☆☆☆ 「汚い、怒鳴るし怖い。」
★★★★★ 「うちの犬が変わった!プロです!」
★★★☆☆ 「人による。訓練は本当に凄い。」
★☆☆☆☆「最悪。星一つすら付けたくない。」
——————
「胡散臭いな。」
「頼もしそうじゃん。」
「タンクトップで腕組んでるマッチョは百パー頼もしくない。」
「でもこの女の人は優しそうだよ。犬たちも楽しそうだし。」
「俺が訓練するから。」
「動物病院で女性に腰振ったんでしょ。」
「……」
「冷蔵庫倒されて泣いてたのは誰?ハルの暴走で死にかけたのは?」
「ぐっ……」
「はい、予約完了!次の土曜日に入れたよ!御崎町だから自転車で行けるよ!」
"春18|アイの楽園—俺と彼女が犬に食べられるまでの365日"へのコメント 0件