熱湯を注入した風船……。消火器とマグナムを自称する柴犬……。弾倉の色……。炒められた卵の残り香……。「待ってくれ……。おれはもう二十七時間も尿を出していないんだ……」
文藝短編部門の応募要項を勘違いして書いたすばらしい作品です。是非読んでみてください。
『脳』と脳が収束して吸い込まれていく感触……。「おれは暗闇の中で足から溶けていき、やがて水泳のような滑らかで色の無い空間に佇む……」
予備校講師も教え子を導く先生。講師は巣立っていく教え子のために、はなむけの言葉、そして人生最大の後悔を伝える……
田中山羊は巨大企業の取締役社長秘書らしい擦れた声で答えながら佐藤山羊の机に近づいた。
おれたちの錠剤を取り戻せ。「精神科医は宿ではないんですよ?」
すると例のアイス・クリイム屋の男が変形した虹色の頭の右手の口を開いて話しかけてくる。
二〇世紀文学の金字塔『ユリシーズ』を発刊一〇〇年経った今、読みながら綴る日常。
現実世界での近年の小学校の先生は、いじめ問題やらモンスターPやら体罰懲戒やら時間外残業やらで大変そうです。 以下の話は表象の森の狐の小学校の話で、現実世界に当てはめると、一昔前の昭和の時代や平…
「ハッピー・クリスマスだろ? そもそも今日は三が日ですよ?」
「は、はい……。僕は尻で感じるのですぅ……」四つの手を持つ少年は軍用の迷彩柄長ズボンのポケットからチョコレート・バーを取り出しておれに向ける。「これを入れてくれませんか?」少年はズボンを脱いで尻…
作業靴
そしておれは山羊に変身する……。襲い掛かってくる毛の群れから山羊の形を探し出し、素手の中で彼らの舌を感じる……。
おれは必死に、『砂で作られた壁』、を見上げる。そして空中で分解された蟻の巣を思い出す。脳裡にはギターの香りを吹いたばかりのカプセルが散乱している。昆虫らしい顔色と音……。香りのような雰囲気……。…
2022年12月名探偵破滅派(テーマ『方舟』)応募作。
名探偵破滅派参加作。夕木春央『方舟』のラストを予想する。ネタバレを含むので、未読の方は注意されたし。
どうしようもない無職の、とても汚い山羊たち。
2022年12月名探偵破滅派参加作。お題は夕木春央「方舟」。