朝、 スマホに 目玉焼きを 載せ すりおろした、 人参みたいな気持ちを 他人事の 引き攣った笑いで 軽くはじく 寝癖のついた宇宙服を脱ぎ、 縞々の制服から パジャマに着替える 磨いた歯を チョコと バターで汚し、 割れた洗面台の鏡に 顔を沈める 水に溶かした 自動巻きの腕時計を 飲み干し、 秒針が喉に刺さる まぶしい時間が 今日も プライベートな居場所を 失くす 机をカバンに押し込み、 いかなくちゃ 土星へ 星々のラッシュアワー、 ロケットは擦れ合い 交尾みたいな軌道を描く ネットで拾った団欒に DMを投げ、 短く 戯れる ナンプラーの匂い アレクサ、 また、 誰かの足臭 香水と くさやと 豚骨の匂い 汗と、 キムチの色が 空気を濁らせる 笑顔にも かつて規則があった 縞々パジャマの聖徒たちは 理由を持たず ただ 愛ゆえに グランドを周回する 愛ゆえに ココロは淫らに燃え、 投げキッスは 宙に放たれる ──いま、 瞳は燃えているか? トーストの耳で 指紋認証を済ませ、 いかなくちゃ 彼方へ 眠りたい時間を あと少しだけ 裏切って、 今日もロケットの発射を待つ わたしの朝が まだ夢の中にあるように 枕に、 顔を埋めながら
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