15.曇天ノ楽園
導耳式圧電アクチュエータのイヤーピースから放射され鼓膜を直接叩く2000〜4000Hz付近にピークを持つ硬質な空気の破裂。
拾った防犯ブザーからサルベージしたクラック入り圧電セラミックが、その音圧に張り裂けて飛び散る奇数次の火花に内耳がホワイトアウトする。
脊髄反射で耳からアンプラグしたアクチュエータが、左手で叫び続けている。
「◥◣◥◣◥◣……is エNRC イVニINグ・WィンDアッP!!オ相’m手ハur……◥◣◥◣◥◣」
「◥◣◥◣◥◣……toオ聴キ it タダイtenイng ルouノ’re, Lumeン Vェilノ “トwilイghト Eコhoeズ” デs!!……◥◣◥◣◥◣」
「◥◣◥◣◥◣Coノ’up アt 5:時時 カラハ’ve, ニewス’nト天気……◥◣◥◣◥◣」
バッグを枕にして地面に仰向けに寝転び、甲高く騒ぐアクチュエータを左耳の側に置く。
湿った土と、執拗に腕の柔らかいところをほそく切りつけてくる草の葉に追い出されるように、すぐに起き上がった。
立ち上がった視線の先、西の空は登ってきた時よりも褪色し、黄色く焼けた山際は山際は[CriticaL Err0r: 0x0000007F] Unabl€ to rend€r “Yell0w_Moun†ain”
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[Sys†em Log] ───お相’m手ハur……Lumeン Vェil……◥◣◥◣◥◣
"春15|アイの楽園—俺と彼女が犬に食べられるまでの365日"へのコメント 0件