私の名前とそれに対する侮辱についての、言葉の本当の意味における私小説。第一回SS合評投稿作品。
「泥棒は事前に必ず下見する」という七五調の看板はあなたの町にあるだろうか? 私の住む町にはある。考えてみればおかしな話だ。事前準備は美徳であるはずなのに、泥棒という悪人がそれを厭わない。あなたは…
最近、ある作品がその質とは別のところで批判される例がいくつかあった。ミュージシャンであるU2と、写真家大橋仁である。彼らの言い分や作品の質については論じない。ただ一つ、重要なことは、彼らが自分た…
私達は雨もりの修繕をするように生きてきました。ーーひっそりと生きる夫婦の、つかの間の幸福譚。
義父が死んだと思ったら次は母です。肺がん末期で余命数ヶ月と言われました。
平凡を自称する男が近所にできたばかりの床屋を訪れる。好奇心から始まった床屋通いが、いつしか深刻な映画監督マリオ・マチャードの話になる。非対称会話小説。
感じのよい喫茶店で、男は涙をこらえる。歌詞も聞き取れないような美しい歌が、彼の過去を清算する手助けをする。音楽はいつもそんな風にしてある。
ex. PC遠隔操作事件(プロット)
池袋の街で普通に待ち合わせて、あなたと逢って、ホテルまで行って… 初めてあなたと逢うんだけど、もうあなたのこと『好き』なんです あなたが私を選んでくれたところから恋愛が始まって、KISSしたりカ…
*作中には差別表現が大量に含まれていますが作者は差別するつもりはありません、全ての人に捧げる愛の表現です。 痴呆爺隊の隊員たち:纐纈人非人:こうけつにひと(元海軍中将)、加藤大好:…
夕闇を過ぎ、暗くなった部屋の中で、ビデオデッキにテープを入れる。古いアニメシリーズの再放送を録画したビデオテープも、牧夫の置いていったモノだった。けれど佐々木晴男は、このテープだけは繰り返し何度…
暴力的な音で目が覚めた。部屋のドアが再び叩かれているようだった。 なぜだか知らないが、また誰かが扉を開けろと言っているのだ。佐々木晴男は眼鏡をかけたまま寝入っていたので、首を横に曲げるだけで…
衰退する音楽業界の中でAKB48だけがひときわ高いセールスを誇っている。これはなにがしかの事実を指し示していないだろうか。純文学という「売れないジャンル」をAKBと対比させることで、私達の電子的…
佐々木晴男は今、朝の六畳間で六年前の[おこづかい帳]を感慨深げに眺めている。八冊の大学ノートは同じ大きな茶封筒に入れられているため、いつでも取り出す事ができるのだった。 佐々木晴男にとって、その…
佐々木晴男の一日は、数字と対峙することから始まる。 その数字は、新聞の経済欄や株式市場とは何も関係がない。その数字は、今月の交通死亡事故件数にも、ここ数年の少子化率推移にも影響されないし、遠い国…
春日部にあるオリンピックの通りを右に曲がった住宅街の中に私ん家があります。近所には野良猫13匹飼っている名物オジサンとか、うちの中学のOBで去年甲子園にいったらしい先輩の家が近くにあったりします…
グラビアアイドルというものは、だいたいが何となくそうなってしまった人間が多い。上野も新宿で何となくスカウトされて何となくモデル事務所に席を置き、進められるがままに撮影会をやったりしたが、結局自分…
晴天が憎いような日。ここだけが別の世界のように、自分だけが下等な者のように、隣の芝どころかこの世の自分以外のすべてが青く見える。そんなあなたへ。
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