3月7日発売の季刊誌「東京荒野28号」に、牧野楠葉による短編小説『あかんかった』と、多宇加世による詩『花弁を磁針が追うのだ』が掲載された。

牧野楠葉と多宇加世は、今年に入り文芸ユニット「B.O.Y」を結成するなど、繋がりを持ちながらそれぞれ活躍の幅を広げている。今回、季刊誌「東京荒野28号」において二人の応募作品が採用され、牧野は短編小説『あかんかった』が、多宇加世は詩『花弁を磁針が追うのだ』が掲載されることとなった。

『あかんかった』は書下ろしの短編小説で、気になるあらすじは以下の通りである。

主人公・ノリの住む徳島に、東京の風俗紹介所で働いていた大親友のさわ君が、元風俗嬢の来華(らいか)を妻にして、二人で帰って来た。さわ君が東京からUターンして始めたジビエ店は大繁盛する。しかし、来華はノリに毎晩暴力を振るわれていると打ち明け、実際に痛々しい痣を見せる。そして二人はセックスしてしまう。来華の誘惑にすっかり負けてしまったノリは、さわ君を殺害する計画を立てるが……。

「東京荒野」は、湯原昌泰により発行されている季刊誌である。サイトによると発行の経緯を「自分の作品を載せる場がなかったことから作り始めた」としており、様々な原稿を随時募集している。日々活躍の幅を広げている牧野楠葉・多宇加世の作品を始め、様々な作品が集っている季刊文芸誌「東京荒野28号」を是非読みたい。

季刊誌「東京荒野28号」は、3月7日より各地の書店、ディスクユニオン一部店舗、Amazonなどで販売されている。詳しい情報などは下記リンクも参照のこと。