東京都台東区の上野公園に所在する東京国立博物館では、2019年1月16日から、唐の能書家である顔真卿を扱った特別展「顔真卿 王羲之を超えた名筆」を開催する。

唐代の政治家である顔真卿がんしんけいは、唐において安禄山が起した大反乱「安史の乱」(755~763)においては従兄弟の顔杲卿と連携して安禄山に抵抗し続け、後に李希烈の反乱の際にも唐への忠義を貫いて劇的な死を遂げた忠臣としても、また王羲之流を始めとしたそれまでの書体を越え新たな境地を開いた能書家としても知られている。今回の展示では顔真卿の能書家としての面に着目し、その人物像と、顔法と呼ばれる書体を紹介していく。

また、特別展の目玉として、顔真卿が親族の顔季明の弔文として執筆した草稿であり、歴代中国王室の至宝でもあった「祭姪文稿」(現在は台湾故宮博物館収蔵)の日本初公開も行われる。約1300年の時を超え、顔真卿の「顔法」の実物をその目で確かめることができる非常に貴重な機会となる。

「祭姪文稿」(台湾故宮博物館収蔵)

特別展「顔真卿 王羲之を超えた名筆」は東京国立博物館平成館で2019年1月16日から2月24日まで開催される。詳しい情報は下記サイトを参照のこと。