作家の宮崎学が、3月30日に老衰で死去した。76歳だった。

宮崎学は1945年に京都府で生まれた。自伝的著作『突破者』によれば父母ともにアウトローといわれる出自で、18歳の時には共産党に入党して活動家となりその後除名を経て記者となるなど、様々な世界を渡り歩いた。1980年代の日本を震撼させた「グリコ・森永事件」では、犯人とされた「キツネ目の男」と疑われたこともあった。1996年には自伝的著作『突破者』を出版し、日本の裏社会の様相を描きつつ、破天荒な生きざまで広く名を知られるようになった。

「アウトロー」という立場から作品や評論を通じて社会に提言を行い、通信傍受法に反対するなどの社会的活動も行っている。近年も、東京五輪やヤクザに関する著書を出すなど執筆を続けていたが、ここ数年は体調がすぐれなかったという。

お別れの会などの予定は未定である。