作家の西村賢太が、タクシー乗車中に意識を失い、5日午前6時に東京都内の病院で死去していたことが分かった。54歳。

西村賢太は1967年に東京都で生まれた。父親が起こした事件をきっかけに不登校となり、中学卒業後はアルバイトで生計を立てながら、2003年頃より小説を執筆し始めた。「破滅的」と呼ばれる作風で知られ、2007年に「暗渠の宿」で野間文芸新人賞、2011年に「苦役列車」で芥川賞を受賞する。芥川賞受賞の際には、「そろそろ風俗に行こうかなと思っていた」とコメントし話題を呼んだ。戦前の劇作・小説家である藤澤清造への傾倒でも知られており、全集の編集も行っている。

直近では2月2日には石原慎太郎の死去についてコメントするなどしていた。2月4日夜にタクシーに乗車した後意識を失い、運転手が病院まで連れ、蘇生が行われたものの、5日午前6時に東京都内の病院で死去した。今後の葬儀、お別れの会などについての情報は明らかとなっていない。