岩田宇伯『コロナマニア』が10月上旬にパブリブより出版されることが分かった。

昨年5月に髙井ホアン著『戦前反戦発言大全』『戦前不敬発言大全』を刊行するなどしているパブリブから、『中国抗日ドラマ読本』の岩田宇伯により今度はコロナウイルスのある側面を俯瞰するユニークな大著『コロナマニア』が出版される。

昨年末に中国で確認され、2020年に入り全世界で急速に広まったコロナウイルスは、病としての脅威はもちろんのこと、社会や経済に対しても大きな影響を与え続けている。コロナ以前・以後と言う区分も次第に生じつつあり、国境や思想や身分格差を越えて人々の中に深く「コロナ」の名は刻み込まれたと言って良いだろう。

しかし、その悪名高くなってしまった「コロナ」の語源を辿れば、元々は「王冠」の意味であり、これまで様々な製品・場所・ブランドなどの名前として付けられていたものである。それら元々の縁起良い「コロナ」が、急速にウイルスによって認識が塗り替えられていった。これもまた、史上最大の風評被害と言えないだろうか?世間の様々な「もともとコロナ」を集めた書籍、『コロナマニア』には、その様な例が集められている。メキシコ産の有名なコロナビールに始まり、世間に如何に「コロナ」が溢れていたか驚かされる。

■国内店舗・企業
コロナ食堂・レストランコロナ・スナックコロナ・喫茶コロナ
■海外店舗・企業
コロナスーパー・コロナホテル・コロナクラブ・コロナシアター
■「コロナ」ブランド
ビール・ジュース・ライター・時計・カメラ・タバコ・ギター
■地名
コロナセンター・コロナストリート・コロナレイク・コロナパーク
■ミュージシャン
Corona Kings・Corona Beats・Broadway Corona・MC Korona

■アルバム・曲
「風とコロナ」「コロナ&ライム」「大いなる旅へ…..コロナ」

『コロナマニア』では、これら「もともとコロナ」を紹介しつつ、当事者へのインタビューや、著者の地元である愛知県で多く発生した「俺コロナ」事件などもまとめられている。また、言語マニアの秋山知之氏や、編集者でヨーロッパ史に詳しいハマザキカク氏による寄稿記事もあり、多方面から「コロナ」に迫れる大著となっている。まだまだコロナが猛威を振るう中で、是非とも読んでおきたい楽しい一冊である。

『コロナマニア』は10月初旬より出荷され、全国書店、Amazonなど各種通販サイトで販売されている。詳しい情報は下記リンクも参照のこと。