「第75回読売文学賞」が2月1日に発表され、小説部門で川上未映子『黄色い家』(中央公論新社)など六作品がそれぞれ受賞した。
読売文学賞は1949年、戦後の文芸復興の一助とするために創設された。国内唯一の総合文学賞として知られ、「小説」「戯曲・シナリオ」「随筆・紀行」「評論・伝記」「詩歌俳句」「研究・翻訳」の全六部門がある。
『黄色い家』のほか、「戯曲・シナリオ部門」で坂元裕二『怪物』(ムービーウォーカー)、「随筆・紀行部門」で西加奈子『くもをさがす』(河出書房新社)、「評論・伝記部門」で澤田直『フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路』(集英社)、「詩歌俳句部門」で正木ゆう子・句集『玉響』(春秋社)、「研究・翻訳部門」で鈴木晶『ニジンスキー 踊る神と呼ばれた男』(みすず書房)が選ばれた。
選考委員は劇作家、演出家、俳優の岩松了、作家で仏文学者の荻野アンナ、作家の川上弘美、文芸評論家の川村湊、歌人の栗木京子、詩人の管啓次郎、詩人の高橋睦郎、文芸評論家でスラブ文学者の沼野充義、詩人、作家、批評家の松浦寿輝、英米文学者の若島正の10人。
贈賞式は3月4日、東京・内幸町の帝国ホテルで行われる。正賞の硯のほか副賞として各200万円が贈られる。
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