破滅派が出している本
破滅派では、定期的に文芸同人誌「破滅派」を出版しております。
2009年現在では一年に二回しか出していませんが、ゆくゆくは季刊誌にしたいと思っています。
破滅派が出す文芸同人誌に載る方法
文芸同人誌「破滅派」は、出版が決まる前に募集をかけます。
詳細な時期は決まっていませんので、Webサイト破滅派の更新情報をチェックしてください。
募集が開始されたら、お問い合わせなどの方法で破滅派編集部にコンタクトをとってください。
作品を作ってもらう場合もあれば、取材を受けてインタビューなどに応える形もありえます。
破滅の沙汰も金次第
出版には当然原価が必要です。四号まではだいたい300~500部を刷り、原価は10万~15万でした。
費用という側面から考えると、書籍化には以下のポイントがあります。
- Webサイト公開に比べると書籍を作るのは割高である
- Webサイトには幾らでも作品を掲載できるが、一つの書籍には決まった量の作品しか載せられない(ボツになる確率が高い)
- Webサイトは公開した後でも修正できるが、書籍は印刷した後に修正できない(Webの作品より労力を注がなくてはならない)
上記の点を踏まえ、破滅派では以下の会計ポリシーを適用しています。
お金を出すのは掲載が決まった人のみ
書籍の印刷代は作品掲載の決まった同人から募ります。現在のところ、一口一万円が相場です。
これは、完全に任意です。
足りない分は基幹編集編集部員が出します。
基幹編集部員でも出さない人はいますので、「編集に深くコミットしたいけれど、お金はない」という人も大丈夫です。
利益はリスクを背負った人だけ
破滅派の出版物から利益が出た場合は、出資金に応じて分配します。
つまり、作品が掲載されたが出資金は出さないという場合、どんなに出版物が売れてもビタ一文貰えません。
出資金と掲載基準は別モノ
出資金を出す出さないは掲載基準に一切関係しません。
つまり、掲載決定後、出資金を出さなかったからといって、それがボツになるということはありません。
経緯の説明
破滅派はこれまで、同人からぼんやりと出資を募り、雑誌の売り上げが出資金と同額になった時に返却するという原則をとってきました。
これはこれで悪くないと思うのですが、下記のような問題があります。
- 「お金を出したのに掲載されないって、どういうこと?」という不公平感を持つ同人が出てくる。
- 編集部が「でもこの人にはお金を出して貰ったから……」と、尻込みし、編集方針がブレる。
- 破滅派にとっての「利益」の目的がはっきりしない。同人に還元するもの? 破滅派の資金にするもの?
そもそも破滅派はビジネスではなく、文芸活動として始まりました。なので、金のことでアレコレ悩むのはやめました。
掲載が決まった人がお金を払うというのも変な話かもしれません。
が、攻めの創作姿勢と考えれば、単に自分の作品の対価を受け取るための資金を出しているだけであり、ブルジョワ的経済活動の一環とも取れます。
破滅派にとっての利益とは
同人誌である破滅派が利益を追求するというのはおかしな話ですが、破滅派の書籍はすべて、売り切れた場合に利益が出るような価格設定・原価にしてあります。
それは同人誌で一儲けするためではなく、こんな目標があるからです。
- 原稿料を出して、破滅派に書くことに積極的ではない作家の作品も載せたりしたい。
- 儲かるかどうかわからないけれど、資金のいることにチャレンジするとき使いたい。
- 損をしなければ続けられるから、文芸活動を続けるための資金繰りを見つけたい。
どれもまだ絵空事ですが、同人誌でもある程度の経済規模を持って活動していくことはできるはず。
たまに黒字化すればモチベーションも続くでしょうし、「文化事業」の名の下にカンパを募ってばかりいる状況に甘んじる必要もありません。
そもそも利益は出るのか
わかりません。
いまのところ、トントンといった感じです。
もうちょっとで出資してくれた人にお金を返すことはできそうですが、利益が出たとしても大した額ではありません。
が、各種の決済方法が完備され、ある程度の刷り部数が見込めるようになれば、お金持ちにはなれなくても、自分たちの資金を持った団体として活動していけるぐらいにはなるでしょう。
単行本化について
現在、破滅派では単行本を出版する準備を始めています。
自費出版ビジネスをやるわけではありませんが、出版社のような資本をバックにもたない人でもちょっとお金を貯めれば出版が可能になるようにしたいと考えています。
これは準備できしだいお伝えいたします。