2017年5月に人気を集めた「はめにゅー」の記事をおさらいする「月刊はめにゅー」。忙しくて毎日はチェックできないという人も、この機会に話題の文学ニュースをまとめて確認しておこう。

新着ニュース部門

まずは5月1日~5月31日に更新された新着ニュース部門から見ていきたい。

第10位~第4位

第10位: 「光源氏が愛したバラ 日本人とバラの歴史」三重県・斎宮歴史博物館にて開催中 (5/10)
第9位: ミュージカル『魔女の宅急便』6月1日から上演。 (5/22)
第8位: 村上春樹の短篇がバンド・デシネに 第1弾は『パン屋再襲撃』 (5/23)
第7位: 『大江健三郎全小説』が来夏より刊行 あの発禁作品も収録  (5/25)
第6位: 「宮古島文学賞」を創設、10月に応募開始 宮古島市文化協会  (5/24)
第5位: 目次だけで見る文芸誌2017年6月号  (5/17)
第4位: 【混血混沌レポ】第24回文学フリマ東京 (5/11)

文学賞情報、イベント情報、新刊情報などさまざまなニュースがバランスよく並んだ。ミュージカルやバンド・デシネなど、メディアミックス作品への関心が高いことも窺えるラインナップとなった。一方で、大作家・大江健三郎の全集発売に関するニュースにもアクセスが集まっているあたりは、はめにゅーならではの読者層といえるかもしれない。

第3位

阿川佐和子 週刊文春最新号で元大学教授との結婚を報告 (5/17)

3位に入ったのは、文学ファンならずとも度肝を抜かれた阿川佐和子のニュースだった。過去に数えきれないほどの見合いを経験してきたこと、それでもなお独身を貫いていたことなどを持ちネタに多数の著作を発表してきた阿川とあって、このまま生涯独身のまま生きていくのだと思っていたファンも多いのではないだろうか。Yahoo!トップに載るより早い更新だったこともあり、多くのアクセスが集まった。。

第2位

第24回文学フリマ東京、明日開催  (5/6)

2位は、毎春恒例の文学フリマ東京に関する話題。破滅派は今回諸事情によりブースを構えることはなかったが、委託販売により臨時増刊号 「再会」 を頒布した。Juan.Bによる当日のレポートも4位にランクインしているので、そちらもあわせて参照されたい 。

第1位

谷川俊太郎ファンによる「俊カフェ」が5月3日から札幌にオープン  (5/1)

5月のアクセスランキング第1位は、詩人・谷川俊太郎に関するニュースだった。このたび札幌市内にオープンした「俊カフェ」は、谷川俊太郎ファンによって開設された谷川俊太郎ファンのためのカフェだ。あくまでもファンの手によるカフェではあるが、オープン記念として谷川本人の書き下ろし作品も提供されるなど、半公認状態の店舗となっている。現代日本の詩を牽引してきた奇才の作品を身近に感じられる貴重な場といえるだろう。

既報ニュース部門

つづいて、4月までにアップされたニュースのなかで5月にアクセスの多かった記事もチェックしておこう。こちらは上位5本を一気に見ていく。

第5位: 「吉村昭記念文学館」が開館 東京都荒川区(3/31)
第4位: 第60回群像新人文学賞が発表 21世紀初の当選作なし  (4/21)
第3位:宝島社、「まくら」付き書籍を発売(16/12/3)
第2位: Amazonが取次を経由せず出版社との直接取引きを強化中か  (4/29)
第1位: “小説家”又吉直樹に密着するドキュメンタリー 2月26日にNHKで放送  (1/30)

今月の既報1位は、最新作「劇場」を出版したばかりの又吉直樹に関するニュースだった。実はこちらは、並み居る最新ニュースを抑えて全体のアクセスランキング1位でもあった。ニュースの中身自体はすでに終わったテレビ番組についての情報だったが、今はネットで何でも参照できる時代だけに、リアルタイムではないテレビ番組情報にも一定の需要があるのかもしれない。又吉の注目度の高さをあらためて痛感させられるランキングとなった。

 果たして6月はどのような文学ニュースが注目を浴びるのだろうか。