稲田義智『絶対に解けない受験世界史3』が、この度パブリブより発売されることがわかった。

2019年5月に髙井ホアン著『戦前反戦発言大全』『戦前不敬発言大全』を刊行するなどしている有名出版社パブリブだが、今回、「大学入試問題問題」シリーズの第3巻目として、稲田義智『絶対に解けない受験世界史3』が出版されることとなった。著者は、受験世界史研究家を名乗り他にも様々な分野に精通する稲田義智である。

過去に受験で出されてきた悪問・難問・奇問・出題ミスの数々を集めてきた「大学入試問題問題」。第1巻が2014年、第2巻が2017年に出版され、多くの「問題の問題」が暴かれてきた。だが当シリーズの存在もあってか、近年入試問題の改善や、上智大学のようにそもそも世界史を扱わない大学も増えた上、センター試験まで廃止となって、シリーズの存続が危ぶまれ……と言う懸念も杞憂で、近年も悪問や出題ミス、謎の文章が次から次へと現れていた。

×「ビ」が「ピ」になる等、頻発するOCRミス (該当複数)
×大学が発表した公式解答例が文字数オーバー(島根県立大 2020年)
×設問と無関係な事実誤認に基づく反原発運動を押し売り(専修大 2020年)
×ブレグジット直後にイギリスを「EU現加盟国」(早稲田大 2020年)
×正解が前の試験時間の英語の設問に書いてあった(慶應大 2019年)
☆ヒット曲『デスパシート』出題するも歌詞覚えていれば解答可能(慶應大 2019年)
☆解答選択肢で「アンコール=ワットの修復・保存に上智大学は協力している」とPR(上智大 2019年)

そんな、改めて集まった「大学入試問題問題」を数多く紹介するのが『絶対に解けない受験世界史3』である。また、単なる紹介のみならず、その経緯や分析、また用語の変化などを扱った豊富なコラムも収録されている。ミスが巡り巡って、楽しみながら世界史にも詳しくなれる内容となっている。受験生でなくともぜひ読んでおきたい一冊だ。

稲田義智『絶対に解けない受験世界史3』は、8月10日前後より出荷され、8月中旬には全国書店、Amazonなどの各種通販で販売されるとみられる。価格は税込2500円。詳しい情報は下記リンクも参照のこと。